「松下幸之助の予言」松下 幸之助、津本 陽

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【私の評価】★★★☆☆(79点)


■松下幸之助の発言から、
 将来の日本についての発言を
 抜粋した一冊です。

 経営の神様といわれた幸之助ですが、
 日本国という組織の将来に
 不安を持っていたようです。


 だからこそ、
 松下政経塾を創設したのであり、
 いろいろな場所で提言をされていた。

 そして、畏るべきは、
 二十一世紀がアジアの時代となり、
 日本と中国がアジアのリーダーとなることを
 予測していたこと。


・二十一世紀は、アジアの時代です。
 学問的、理論的に研究したのではなく、
 私の長年のカンでいうのですが、・・・
 日本と中国とが、アジアに繁栄をもたらすための
 リーダー役を務めなければいけない。
 (松下幸之助)(p40)


■そしてまた、幸之助は日本の赤字国債の
 膨張に非常に憂いていました。

 松下幸之助の理想は、
 累積赤字ではなく、累積黒字によって
 税金のない国家を作りあげること。

 現状とは正反対。


 ・国を興すのが指導者であれば、
  国を亡ほすのもまた、指導者です(p83)


 という、幸之助の言葉が、
 心に重く感じました。


■「見識」という単語がありますが、
 これほど人によって落差のあるものは
 ないかもしれません。

 恐るべき松下幸之助の「見識」。

 これはとても真似できないと
 確信しましたが、
 少しだけでも真似したい。

 幸之助さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・かりにいまの貨幣価値で一千兆円の積立金ができ、
 それを年利五パーセントで運用すれば、五十兆円の
 国家収入が得られます・・・このようにひとつひとつ
 洗い直していくと、百年先には税金がいらなくなる(p47)


・国民は政府に甘えており、
 政治家も国民を甘やかしている・・・
 しかし、国民といえども、まちがっていれば、
 まちがっている、と叱らなければいけません

 それが教育であり、政治だと思います。(p90)


・職能教育をしたらいいんですよ・・・
 必要としない人に無理に大学教育をほどこそうと
 するから、問題が発生してくる。勉強が嫌いや、
 仕事をするほうが好きやという者にまで、
 無理に勉強させることはない。(p125)


・天皇のおられる御所には、堀らしい堀もなかった。
 しかし、二千年の間、天皇家はつづいてきた。
 ここんところはよく考えないといけませんな(p70)


・「叱りがいのあるやつを叱るので、
  それは期待されている証拠やと思え」
 と、幸之助は常にいっていた(p25)


・物の値段が宝石のように高くなったら
 土くれだと思って売り払え。
 物の値段が土くれのように安くなったら
 宝石だと思って買え(『史記』「貨殖列伝」)(p115)


【私の評価】★★★☆☆(79点)



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