> 「絶対貧困」石井 光太 - 【本ナビ】本のソムリエの一日一冊ビジネス書評

「絶対貧困」石井 光太

絶対貧困―世界リアル貧困学講義 (新潮文庫)
石井 光太
新潮社 (2011-06-26)
売り上げランキング: 6888

【私の評価】★★★★☆(88点)


■私も海外を歩いたことがありますが、
 本当に貧乏なところの経験はありません。

 そうした本当の貧乏とは、
 生活して体験してみないと
 実感がわかないのでは
 ないでしょうか。

 アフリカ、アジアには
 本当にその日の食べ物に
 困っている人がいるのです。


・日本の場合は、「豊かになるために売春をする」のですが、
 途上国では「なんとか一日二、三食たべていくために
 売春をする」といった意味合いがつよいのです(p241)
 

■本当の貧乏とは、
 今日、食べることができない。

 食べるために、
 物乞いをする。

 売春をする。

 出稼ぎをする。

 泥棒をする。

 そうした選択肢しか
 ないのかもしれません。


・路上生活者が自発的に行う犯罪は「泥棒」「恐喝」「強姦」
 といった元手がかからない単純なものです。この中で 
 もっとも頻繁に行われているのが、泥棒・・・(p202)


■こうした貧乏な人たちが移民となって、
 多くの国に出稼ぎに出ています。

 そして現地の人と
 問題を起こしている。

 貧乏な人たちも生きるのに必死。

 受け入れる側も、安い労働力という
 メリットがありますが、
 治安の悪化、失業の拡大など
 覚悟が必要となるのでしょう。


・貧しい外国人は今すぐ職に就く必要があるため、
 通常は日給千円のところを、二百円でも受けてしまうのです。
 ・・・その結果、地元民がどんどん失業して、
 不法滞在の外国人がお金持ちになってしまうのです(p69)


■きれいごとではない「貧困」について
 考えさせてくれる一冊でした。

 解決策は自分で考えなくては
 ならないのでしょう。

 石井さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・5歳未満児死亡数(1000人あたり)
 日本 4人
 米国 8人
 中国 24人
 アフガニスタン 257人
 シエラレオネ  270人(p43)


・アフリカの子供の死因(新生児疾患をのぞおく)
 1位 肺炎
 2位 下痢性疾患
 3位 マラリア
 4位 HIV/AIDS
 5位 麻疹(はしか)(p122)


・アフリカの場合、町の一般庶民は路上生活者を恐れて、
 近づこうともしません。・・・堂々と道端でドラッグを
 摂取したり、強盗事件や暴力事件を起こす・・・
 いわば、ギャングのような凶悪な存在になるのです(p86)


・アメリカの貧困層の人々は国から配布される
 食料交換クーポンによってジャンクフードばかり食べて
 いるため、どんどん太っていき、より仕事が
 見つからなくなったり、病気によって早死(p38)


・もし東南アジアから何百万人という人々が押し寄せてきて
 ホームレスになったとします。彼らが路上で強姦をしたり、
 重婚をしたりして、十人も十五人も子供を産めば、どんどん
 ホームレスが増えていき、やがては日本人よりも多くなるかも
 しれません。さて、あなたは、そんな状況を笑顔で見ていられますか?
 事実、途上国ではそういうことが起きているのです(p112)


・ワールドカップ・・2010年の南アフリカ大会・・・
 南アフリカは世界最大級のエイズ大国で、十五歳から
 四十九歳の人口の約五人に一人がHIV感染し、売春婦の
 感染率はそれをはるかに上回ると言われています(p268)


・日本に不法滞在する外国人がこう言っているのを
 ご存知ですか。「日本は平和ボケしているから何でも
 盗みたい放題だ。もし母国でつかまったらその場で射殺
 されるけど、日本なら監獄の中でおいしいご飯まで出して 
 もらえる」「日本人男性はコンドームをしません。私の国じゃ、
 二重につけるのに。たぶん、日本人はHIVのことを
 まったく知らないのでしょう。(p278)


絶対貧困―世界リアル貧困学講義 (新潮文庫)
石井 光太
新潮社 (2011-06-26)
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【私の評価】★★★★☆(88点)


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コメント(1)

このメルマガのレビューを見て即効で買いました。

僕も以前からインドやタイ、ベトナムなどの
スラムを旅してきましたが
ここまでスラムの実情や
ストリートチルドレンの様子を
しっかり伝えてくれている本に
感銘を受けました。

素晴らしい本でした!!

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