「らくらく売る人のアタマの中 営業・集客の心のブレーキの外し方」今井 孝
2023/12/22公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
10年連続で毎回300人以上集客
著者は自主開催のセミナーに、10年連続で毎回300人以上集客に成功しているという。タイトルでは「らくらく売る人」と表現していますが、独立当初はまったく楽々ではなかったのです。50人のセミナーを集客したら、次は100人のセミナーを集客と追い立てられるように仕事をして、また集客しなくちゃいけない、こんなこと何年も続けていけるのだろうかと考えていたというのです。
なぜなら集客でやることは、SNSやブログをで告知する、チラシを作って配る、交流会で出会った人に案内する、知人に紹介をお願いする、広告を出すなど手間暇がかかる面倒なことなのです。著者の頭の中では、「会場がガラガラだったらどうしよう」という恐怖感が渦巻いていて、恐怖に追われるように集客をしていたのです。
最も楽な集客法とは?・・一人ひとりに声をかけること(p182)
お客様のためにという意識が大切
ところが数年集客しているうちに、著者の頭の中に変化が現れてきたという。それまでの恐怖心から、参加者のためにいったい何ができるだろうと前向きな考え方に変わってきたというのです。そのきっかけは、学生のための講演会の集客に困っていたとき、チラシを配っている姿を見て「あなたがうらやましい」、学生のために仕事をしている著者がうらやましいと言ってくれた人がいたのです。
それまで著者は、集客できない自分に落ち込み、他人の評価が気になっていました。そこには、「お客様のために」という意識が抜けているということに気づいたのです。集客とは、お客様の未来をよくするきっかけを与える仕事なのです。著者は気持ちが前向きになり、さらに集客を続けているうちにSNSやメールマガジンの執筆、動画の収録などにも慣れてきて無理なく集客できるようになってきたという。
集客というのは「与えるプロセス」です。試食を提供するから「もっと食べたい」(p83)
集客・営業は尊い仕事
著者の伝えたいことは、集客・営業はお客様のよい未来のためにきっかけを与える大切な仕事であるということです。そして、その尊い仕事で成果を出すために当たり前のことを実行すること、多くのアクションを起こすことが結果を引き寄せるのです。
「集客できなかったらどうしよう」ではなく、「多くの人に参加してもらって幸せになってもらおう」と考えるべきなのです。セミナー講師をしていて、「うまく話せなかったらどうしよう」と考えると緊張しますが、「何を伝えたら喜んでもらえるだろう」と考えると、緊張しなくなるのと似ていると思いました。
仕事は考え方とやり方で変わりますが、この本は考え方に焦点を当てた一冊でした。大切なことだと思います。今井さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・目の前のお客様にどうなりたいのかを聞く・・目の前のお客様に親身になっていたら、ちゃんと売れる(p137)
・ヒット作が出たのはたまたま・・成功するまで行動し続けている(p212)
・最初は強制力を使う・・本の執筆の場合はコーチをつけると毎週進むようになりました。動画の撮影も、シナリオ作りの打ち合わせを隔週で入れる(p195)
【私の評価】★★★★☆(86点)
目次
序章 売ることが苦手になる理由とは?
第1章 失敗が気にならなくなる考え方"失敗への恐怖"
第2章 売ることの罪悪感はこれで消え去る"欠乏感"
第3章 他人を気にせず自分の道を歩むには?"他人の評価"
第4章 あなたに価値がある理由"無価値感"
第5章 自分がすでに完璧であることを知る"完璧主義"
第6章 本当の意味で楽に成功するには?"楽したい気持ち"
第7章 自分で正解を見つけられる方法"確実性"
第8章 急がば回れが一番早い!"短期的"
著者経歴
今井孝(いまい たかし)・・・株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング 代表取締役。1973年大阪生まれ。大阪大学大学院卒業。大手IT企業に約8年在籍し、新規事業を成功させる。独立1年後に始めたセミナーには、10年連続で毎回300人以上が参加。トータルでは、6千人以上になる。マーケティングやマインドに関する教材が、累計3千本以上購入されるなど、3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝え、最初の一歩を導いた。多くの経営者から学びを得て、「過程を楽しむ」という本質に到達。売上に執着しすぎることを消し去って、「誰かのために貢献し続けたい」と、ビジネスを楽しむ本質を、さまざまな切り口で伝え続けている。
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