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「やることを8割減らすダンドリ術」飯田剛弘

2023/11/17公開 更新
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「やることを8割減らすダンドリ術」飯田剛弘


【私の評価】★★★★☆(86点)


要約と感想レビュー

必要なことだけやる

いかに効率的に仕事をするのか、外資系企業で経験を積んだ著者に教えてもらいましょう。日系企業で根性で仕事をしてきた著者は、外資系企業に転職して、残業して結果を出すなんてもってのほか、という文化に驚き、仕事をしながら適応していきました。著者の効率化のアプローチは、「必要なことだけやる」と「不要なことはやらない」ことです。


「必要なことだけやる」については、相手(お客様)にとって価値があることのみやります。相手が納得するなら、20点でも「ちょどいい」とさえ言っています。例えば上司から資料の作成を依頼されたら、最低限の形で出してみて、それでOKか、直すべきかを上司に判断してもらうのです。このような取り組みにより「本来、あなたが抱え込まなくてもいいがんばり」の8割を捨てるのが目標です。


・自分がやらなきゃいけないことや人から頼まれたことを、すぐパスしている(p78)


不要なことをやらない

不要なことをやらないについては、そもそもやらなくてもよいのではないか?他の人に頼めることではないか?と考えます。絶対必要でなければ、とにかくやらないようにするのです。日本人は自分の担当の仕事をなんとか一人で対処しようとしますが、一人で対処しようとすることそれ自体が、他の人に迷惑をかけてしまうことがあると知るべきなのです。


著者は「邪魔されない」時間をつくるためにデスクの電話を廃止したことがあるという。通常の連絡はメールやチャットを利用し、緊急の場合や直ちに回答が必要なときだけ、携帯電話を使うというルールを作ったのです。多くの仕事を抱えてマルチタスクになると仕事の生産性やパフォーマンスが低下するので、不要な仕事は捨てることが重要なのです。


その他、早朝出社で朝の時間を使う事例、時間割を作って、時間を区切ることで集中力を高める事例、メールは即レスで作業を止めないようにする事例が紹介されていました。


・通勤時間を早め、人混みを避ける・・これは「並べ替え」の実証例です(p102)


プロジェクトではトラブルがあるのは当たり前

チームでプロジェクトを動かしてきたので、後半はプロジェクトマネジメント関係となっています。プロジェクトではトラブルがあるのは当たり前で、常に代案を用意しておくことが大事です。例えば、全体として工程の最後に予備時間を確保しておくと、万が一のトラブルに対応できます。


また、プロジェクトの進捗管理では、遅れている工程については、リカバリープランを明確にして対処していくことになります。著者は外資系企業で働いてきましたので、チームで報連相をしてくれる人、してくれない人がいる中で、それぞれの人の個性に合わせて確認をしていたなどのエピソードが豊富で楽しく読めました。飯田さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・約束のパワー・・独立しようと思っているんです・・自分の考えを伝えることで、・・行動を前に進める原動力につながります(p110)


・アイゼンハワーの箱・・すぐやるべきこと:緊急かつ重要なもの・・あとでやるべき大事なこと:緊急ではないが、重要なもの(p96)


・お客様からの問い合わせメールが来たとき、テンプレートから必要なものを選び、それに少し手を加えるだけで、すぐに返信(p255)


・音声入力:話すだけでサクッと文字に変換(p260)


▼引用は、この本からです
「やることを8割減らすダンドリ術」飯田剛弘
飯田剛弘、大和書房


【私の評価】★★★★☆(86点)


目次

プロローグ―「やることを8割減らす」という、まったく新しいがんばり方
1 「8割のムダ」を減らす考え方
2 「やらないことリスト」のつくり方
3 立ち止まらない自分へ!「行動ブレーキ」の外し方
4 「切り替えのコスト」を見直し、ムダを省く
5 「プランB」があれば、遅れやトラブルは怖くない
6 「他人」を味方にすればダンドリはグッとラクになる
7 計画通りに進まなくても、あわてる必要はない
8 大まかな「時間割」で、日常をスッキリ整理しよう
9 ちょっとした「細切れ時間」のチリツモ活用法
10 時短&効率UP!インターネット活用術
エピローグ―ダンドリとは「限りある時間を大切にする」こと


著者経歴

飯田剛弘(いいだ よしひろ)・・・愛知県生まれ。南オレゴン大学卒業後、インサイトテクノロジー社で、インド企業とのソフトウェア共同開発プロジェクトに従事。その傍ら、『プロジェクトマネージャーコンピテンシー開発体系 第2版』の出版翻訳に携わる。マーケティングに特化後は、データベース監査市場にて2年連続シェア1位獲得に貢献。市場シェアを25.6%から47.9%に伸ばす。外資系製造企業FAROでは、日本、韓国のマーケティング部を立ち上げる。その後、マーケティング責任者として、アジア太平洋地域でのマーケティングやプロジェクトに取り組む。2020年、ビジネスファイターズ合同会社を設立。


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