おぞましい性加害を告発「ジャニーズのすべて 少年愛の館」平本 淳也
2023/04/09公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
ジャニーさんのハーレムとは?
テレビで元ジャニーズジュニアのカウアン・オカモトさんが、ジャニー喜多川から性的被害を受けていたと記者会見で告発したとのニュースを見て、類似の内容の本書を読んでみました。著者の平本さんは13歳から18歳までジャニーズ事務所に所属し、ジャニーズジュニアとしてジャニーさんの性加害を目撃してきました。カウアン・オカモトさんは「ジャニーさんと性的な接触をしてないと先に進めない」と証言していますが、この本でもそれは事実であるとしています。
ジャニーズジュニアのレッスンが終わると、ジャニーさんは「ユー、一緒に帰ろう」と声をかけて、本日のおかずを合宿所に持って帰るのだという。夜になると、布団の中にジャニーさんが入ってきて「ユー、もうすぐデビューだね」と言いながら、マッサージ→愛撫→性交と進んでいくのだというのです。合宿所はジャニーさんに呼ばれないと入ることができない「ハーレム」なのです。
・「初体験はジャニーさん」と打ち明けるものは沢山存在する(p127)
デビューのためならケツの一発
ただ、いきなり性交するようなことはなく、最初のうちは覆いかぶさってきて、「来年にはユーは大スターだよ」などとケツを貸せばデビューできることをほのめかすのだというのです。著者は抱きつかれたり、性器を触られたりしましたが、いつも端に寝たり、トイレに行くふりをしたり作戦を立てて逃げたという。そういう人は、ジュニアのままでデビューすることはないのです。
ジャニーさんと性交すればデビュー、拒否すればデビューはできない。未成年の少年が芸能界の現実を知ることになるわけです。実は、タレント志望の女性がプロデューサーやスポンサーに抱かれている事例もあり、著者は芸能界で生きていくためなら何だってやるという女性が普通に見え、羨ましくも感じたという。デビューのためなら「ケツの穴」の一発や二発と割り切れなかった自分に、後悔のような感覚を感じていたというのです。ある意味、芸能界の異常さに感覚を狂わせられてしまったのかもしれません。
・されるがままの少年の痛々しさ・・行為をすればデビュー、そして拒否するならばいくら頑張ってもジュニアで終わる(p147)
ホモ取引
著者の体験による事実と、推測や伝聞に基づく記載を分けて考えないといけないと感じました。推測や伝聞に基づく記載は次のとおりです。
歌手やドラマに出たい女性が、スポンサーやプロデューサー、ディレクターなどに身体を提供していること。
ジャニーさんはがホモの芸能人や政財界の人達に少年を提供する「ホモ取引」をしていること。
薬丸に女性アイドルを紹介してくれるよう頼むと「このまえ三万円でやらしてくれた」と自慢げに言っていたこと。
これらは証拠が示されていないので、検証が必要と思われます。平本さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・ジャニーズ事務所を辞めた人間を使うと圧力がかかりこの業界では生きてはいけない、と言われた・・潰されるのである(p61)
・記事にすれば「お宅には当事務所のタレントは出しません」とお断りを食らう(p140)
・中森明菜がマッチの自宅の部屋で手首を切るという自殺未遂事件・・もみ消したのは「メリー喜多川」である・・ウヤムヤにし明菜だけに責任を押しつけた格好となった(p65)
・ホモと言われるメンバー中、東山だけが長く付き合いをしている最愛の恋人である(p170)
【私の評価】★★★★☆(80点)
目次
1 憧れ―ジュニアの生活
2 苦悩―デビューへの代償
3 疑惑―ジャニーズの策略
著者経歴
平本 淳也(ひらもと じゅんや)・・・1966年生まれ、神奈川県出身。10歳から芸能活動を始める。13歳から18歳までジャニーズ事務所に所属して、バックダンサーのほか映画、ドラマ、バラエティなどにも出演する。同期は「少年隊」の3人、「シブがき隊」の3人、「忍者」のリーダー柳沢超など。ジャニーズ事務所をやめた後、19歳で会社を作る。ジャニーズ事務所で悩んだり、人に秘めた気持ちがあるならばそれも一緒に語り合いませんか。なんでも書いて、お便り送ってください。お待ちしています。
ジャニー喜多川関係書籍
「SMAPへ―そして、すべてのジャニーズタレントへ」木山 将吾
「光GENJIへ―元フォーリーブス北公次の禁断の半生記」北 公次
「ジャニーズのすべて 少年愛の館」平本 淳也
「二丁目のジャニーズ最終戦争篇」原 吾一
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