「イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日─英国の人たちから学びたい毎日を心地よく過ごすための鍵」江國 まゆ
2023/01/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
ロンドン生活20年のライターが紹介するイギリスの生活です。やはり住んでみないとわからないこともあります。私もスイスに半年住んでいましたので、住んでいるからわかることがあるのです。
まず、現地に入ると、パブに招待されるようです。現地の人は何を話題にしているんだろうと聞き耳を立ててみると、初対面なら、天気の話や休暇のこと。親しくなってくれば、地元のゴシップ、仕事のこと、洋服や身だしなみ、家とDIY、サッカー、テレビ番組、時事問題、車などそれほど日本と変わらないという印象です。
お昼はサンドイッチで済ませる人も多いし、リンゴ一つの人もいる。外食は高額なので、サンドイッチ、フルーツ、ポテトチップが昼食の定番ということです。
・パブ文化・・紳士は立ち飲みがお好き(p29)
職場に行けば、仕事は定刻に上がり、残業もどうしてもしなくてはならない場合を除き、残業はしないのです。もちろん就業時間は、時間内に仕事が終わるように集中して取り組みますが、日本とはちょっとちがうかな、と感じるところです。
有給休暇は、法律で最低年間28日が与えられています。そして、ほとんどの人がこれを完全に消化するのです。有給休暇を使って二週間、三週間の休暇を取る人が普通にいるのです。ここまでくるとまったく日本と違うな、と思いますが、いずれ日本もこうした状況になっていくのかもしれません。英国人は休日のために働くと言われています。では、日本人は何のために働いているのでしょうか。
・ナショナル・トラスト・・500か所以上の歴史的建造物や庭園などを保有・・約1万円の年会費でほぼすべての施設に無料アクセスできる(p222)
太陽の沈まない国といわれた大英帝国は、英国病と言われた時期もありましたが、歴史に裏打ちされた生活・文化があり、多くの人を引き寄せているのだと思いました。ロシアからイギリスに亡命する富豪が多いことからも、自由と文化の国イギリスは住みやすいのだと思います。
コロナもそろそろ終わりそうですので、こうした本を読んで旅行したい!という思いを育てるのはどうでしょうか。イギリスの日常を教えてくれる一冊ということで★3としました。江國さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・都市に暮らす人たちが普段の週末で楽しみにしているのは、話題のお店でいただくブランチ(p2)
・不倫のカルチャーは、この国ではほとんど見かけません・・・男女の愛が終わったらパートナーシップにピリオドを打ち、次の愛を探します(p71)
・子どもは職を見つけたら家を出て、物価の高い都会なら友だちと一緒に住み、田舎なら自分の場所を借りて住みます(p224)
・イギリスのバレンタインデーは、男性から女性に愛を伝える日(p320)
【私の評価】★★★☆☆(75点)
著者経歴
江國まゆ(えくに まゆ)・・・イギリス情報ウェブマガジン「あぶそる~とロンドン」編集長。東京の出版社で書籍・雑誌の編集を経て、1998年渡英。英系広告代理店にて日本語編集者として活動後、2009年に独立。ライター、ジャーナリストとして各種媒体に寄稿中
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