「新・魔法のコンパス」西野 亮廣
2022/11/22公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(92点)
要約と感想レビュー
プレゼント用に購入したところ、「魔法のコンパス」からすべてあらためて書き下ろしとなっていたのでご紹介することにしました。
自分の価値を高めるためには、自分の希少価値を高めることが必要です。この本では「藤原和博の必ず食える1%の人になる方法」を紹介して、複数の得意なことを持つことを推奨しています。
だから西野さんは芸人でありながら、絵本を描きはじめたのです。そして、オンラインサロンも運営している。芸人×絵本作家×サロンオーナーと掛け合わせることで希少価値が生まれるのです。そもそも芸人で勝負したとしても、吉本興業で食えているのは1割という現実があるのです。
さらに、西野さんの書籍は100万部以上売れていますが、1億円を超えるであろう印税はすべて広告に使っているという。書籍の印税は1冊100円くらい。オンラインサロンは月1000円。年間1万2000円ですから、書籍で稼ぐより、西野さんとオンラインサロンの認知度を高めたほうが儲かるのです。
・吉本興業の芸人で、「お笑い」だけで食えているのは、1割にも満たない(p51)
オンラインサロンの運営の難しさについても言及しています。ノウハウ系のオンラインサロンは成果が出ればお役御免で辞めるし、成果が出なくても辞めてしまうという構造になっています。仕組みとして、会員が増え続ける構造になっていないのです。さらに、今、情報はネットで検索すれば、ほとんど手に入れることができるのです。
だからオンラインサロンで会員になる人はサロンオーナーが今、取り組んでいること、苦難に向かう姿勢を見たいだけだというのです。「どうなっちゃうの?」とリアルの不安とワクワクを期待しているのです。
だから西野さんのオンラインサロンでは、会員を自分の仕事に巻き込んでいく。会員にも仕事を手伝ってもらっているのです。悩みを共有し、分からないことを相談し、会員を意識的に共犯者にしているのです。
西野さんが作ると宣言した「美術館」はまだできていないようですが、簡単にできないから話題となり、実体を知りたくなって入会者が増えるということを狙っているのでしょうか。
・サロンオーナーがオンライン上で販売できるのは、サロンオーナーの「物語」くらい(p226)
西野さんが非常に勉強していることがわかります。そしてその学んだことを実践していることがわかりました。例えば広告のコツとして「ニュースになるように仕掛ける」というものがあるとします。理屈はわかっても、実際にどう仕掛けるのか。そこは自分で考えるしかないのです。
西野さんの目的は「誰も見たことがないエンターテイメントを作ること」だという。西野さんの活動自体がエンターテイメント。夢を諦めた人たちが、夢を目指す西野さんの足を引っ張ることに耐えるという構図なのです。だから炎上上等ということなのでしょう。
西野さんは天才ですが、考える天才、試行錯誤の天才なのではないかと思いました。西野さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・夢を捨てた人がいる・・・彼らにしてみれば、夢に向かって走るキミの姿は目障りで仕方がない(p277)
・どうせなら、あの人の店で食べよう・・・「人検索」の時代が始まった(p214)
・「集客」というのは、「楽しめるかな?」「置いてきぼりにならないかな?」といった"不安を取り除いてあげる作業"だ(p148)
・「苦手だからやらない」は立派な戦略だ(p249)
【私の評価】★★★★★(92点)
目次
第1章 お金
第2章 広告
特別付録(この世界に失敗など存在しない)近畿大学卒業式
第3章 ファン
著者経歴
西野亮廣(にしの あきひろ)・・・1980年生まれ。芸人、絵本作家etc.99年に梶原雄太と『キングコング』を結成。人気絶頂の2005年、「世界一面白い芸人になる」夢を叶えるため、テレビから軸足を抜いた結果「炎上芸人」などとバッシングを受けるが、絵本やビジネス書執筆など結果を出し続け、熱狂的支持を得る。オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』は国内最大で19年4月現在、会員数2万3000人超
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