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「ゼロから年商10億円企業を創る」松本剛徹

2021/04/23公開 更新
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「ゼロから年商10億円企業を創る」松本剛徹


【私の評価】★★★★★(90点)


要約と感想レビュー

10億円企業を作る

会社売却1回、事業売却3回を経験した著者が教える10億円企業を作り上げる方法です。著者の経験では年商1億円、5億円、10億円に壁があるという。この壁を破って成長するためには商品と売り方、組織・チームづくり、経営者の考え方を変えていく必要があります。巷でよく言われるとおり、企業は社長の器以上には大きくならないのです。


まず、創業期は売れる商品、サービスを作ること。時流に合ったサービスであればより売れる可能性が高まります。今、みんなが何に悩んでいて、それを解消するサービスを提供できないか考えましょう。新しいサービスを作るのか、既存のサービスに付加価値を付けるのか。いずれにしろ競合他社に勝つための作戦が必要です。著者の場合は、他社がやりたがらないことに注力したという。


そして創業期の人材採用においては、起業願望を持っている人材を採用することがおすすめだという。つまり、弟子を募集するのです。そして、6ヶ月くらいの試用期間(契約社員)を経て、6ヶ月後に正社員に転換するようにするのです。そうすると補助金が出る国の支援スキームもあるという。


ビジネスで生き残るための大原則は、「他社がやりたがらないことをやる」か、「他社にできないことをやる」のどちらかです(p70)

既存事業の強みを活かす

創業してから年商1億円を超えるためには、創業した商品、サービスの売上をさらに拡大していく必要があります。基本は既存事業の強みを活かすこと。ハンバーガーを売るならポテトも売る。富士フィルムは胃カメラやX線画像診断も売る。強みを活かす方法を考えるのです。


もちろん強みを活かした新規商品とはいえ、売れるのかどうかはわかりません。最初は費用をかけずにテスト的に販売し、市場に受け入れられるのか確認しながら徐々に進めます。著者の場合は、スマホマーケティング事業で創業し、ネットショップを開設し、得意のスマホ集客を使って販売したという。


さらに年商5億円を超えるためには社長の考え方を変えていく必要があるようです。つまり創業期のようにすべて社長が考えて判断するのではなくスタッフに役割を与えて商品企画や売り方を考えてもらうのです。部下を信用しつつ、部下が暴走しない仕組みを作っていくのです。社長の個人商店から、組織で動く企業に変わる必要があるのでしょう。


ステージ3(年商5~10億円)の会社においては、「部下を信頼しても信用しない」という思考・マインドセットが必要となります(p28)

既存事業の強みを活かす

年商5~10億円のステージとなると、販促としてテレビCMにチャレンジすることもできるようになります。地方のローカル局で、放送枠の安いところからテスト的に始めるのです。税理士、弁護士など士業であれば、書籍を出版することでブランディングすることも考えてみましょう。


著者が経営者の仕事とは苦難の連続というとおり、そもそも事業を継続するだけでも大変なのに事業を成長させるためには、あらゆる面での成長が求められるのだと思いました。経験者ならではのわかりやすい説得力ある説明でしたので★5とします。松本さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・年商がいくらになっても、人とお金の悩みは尽きないと覚悟してください(p122)


・事業がある程度うまくいくようになると、あなたの会社の真似をする競合他社が現れる・・・フロント商品の値段を極端に安くするか、無料にできないかを考えてみましょう(p80)


・フロントセミナーのポイントは、無料ではなく有料で行うこと・・・人数は30人未満が最適。それ以上多いと、バックエンド商品の成約率が落ちます(p97)


・その当時は、身を裂かれるようなつらい思いをしましたが、振り返れば笑い話です・・・経営者の仕事は、毎日が苦難の連続であり、魂の鍛錬の連続です(p164)


▼引用は、この本からです
「ゼロから年商10億円企業を創る」松本剛徹
松本剛徹、ぱる出版


【私の評価】★★★★★(90点)


目次

第1章 ゼロから年商10億円企業を創る
第2章 年商0-1億円【幼少期】の経営戦略
第3章 年商1-5億円【青年期】の経営戦略
第4章 年商5-10億円【成人期】の経営戦略
第5章 会社売却M&A【卒業期】の出口戦略



著者経歴

松本 剛徹(まつもと たかのり)・・・シリアルアントレプレナー(連続起業家)。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒で富士通株式会社に入社し、その後に株式会社DeNA に転職してモバイルマーケティングに従事。スマホ集客やマーケティングを専門にする会社として、2011年に株式会社リアルネットを創業。2014年には化粧品通販事業を展開して、事業を拡大していき年商10億円、利益1億円にまで成長させ、20代経営者のベストベンチャー30に選出される。2019年10月に大手企業に会社売却。全10事業を多角的に展開し、経営する会社の年商規模は30億円超。


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