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「マネーマッド」岸 正龍

2019/11/28公開 更新
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マネーマッド


【私の評価】★★★★☆(80点)


要約と感想レビュー

■この本は、著者が26歳までに
 経験したほぼ実話どおりの
 フィクションだという。


 著者は大学で劇団員となり、
 三島という憧れの役者と出会うも
 三島は役を取るために借金を負い
 カネのために自殺してしまう。


 この世の中はカネなのか?


 著者はカネに復讐するために
 カネを手にし、自分がビッグ
 になることを誓うのです。


・カネは強いよ。大きなものを動かそうと志すなら、まずカネだ。カネに媚びなくていい状態になれて初めて理想は理想として成り立つ・・カネがないと実現できないか、いつかカネに食われてしまう(p67)


■著者は日本初のロックフェスを
 開催する資金を集めるために
 裏ビデオを販売して大金を稼ぎました。
 (ナゼ裏ビデオ?)


 しかし、仲間にそのカネを
 持ち逃げされたうえに、
 暴力団に拉致されて借金づけ。


 これでは三島と同じではないか。


 そして、その借金を返すために
 その暴力団員と組んで詐欺的技術で
 競馬必勝ソフトを売って
 借金を返すのです。


 こんな推理小説のような
 アンダーグラウンドのシナリオが
 ありえるのでしょうか?


・実績作れば儲かる仕事がもらえるなんて、才能や労力を安く使うために作られた幻想だ。儲かるのはカネを出したヤツと仕組みを作ったヤツ(p78)


■自分を裏切った仲間とは、
 後で片を付けるのですが、
 それは本書にて。


 違法な手段でカネを手にしようと
 する姿勢には納得でいないものの
 小説としては先が読めず
 面白いと思いました。


 カネを稼ぐならビジネスが
 一番なのでしょう。
 失敗したとしても
 破産すればいいのですから。


 岸さん、
 良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・人は立っている姿に人生が映る。自分らしく生きていないヤツは、立っただけでわかるんだ(p27)


・話をまとめるのも、アイデアを出すのも常に加藤だった・・けれど不思議なことに加藤は、それを全部、吉住がやっているように振る舞った。なぜなんだ?人間関係はうまくいくだろうけど、自分のアイデアを人の功績にするなどおれには耐えられない(p60)


・世の中、カネなんだよ、カネ!おまえ、カネなんてクソ喰らえって言ったよな。じゃあ、なんとかしてみろよ・・いいか、カネは力なんだ。カネのあるヤツが勝ち、カネのないヤツは負けるんだ(p155)


▼引用は下記の書籍からです。
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【私の評価】★★★★☆(80点)


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