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「朝日リスク 暴走する報道権力が民主主義を壊す」櫻井 よしこ、花田 紀凱

2019/01/14公開 更新
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朝日リスク 暴走する報道権力が民主主義を壊す (産経セレクト S 9)


【私の評価】★★★★☆(84点)


要約と感想レビュー

 いつもの朝日新聞の偏向報道についてまとめた一冊です。しかし、この本がすごいのは「はじめに」で、櫻井よしこが韓国メディアと朝日新聞は同じという論調のなかで文大統領の韓国は法治国家ではない、と指摘していることでしょう。


 文大統領は、教科書を改悪し、違法に朴前大統領を弾劾し、反日政策を推し進めているのです。その違法行動を批判するデモは無視され、デモを日韓メディアは報道していない。火器管制レーダー照射問題で法律を無視する文大統領の異常さが、やっと日本で報道され、認知されたわけです。


・大統領を弾劾するには大韓民国憲法第84条に定められているように、大統領が「内乱又は外患の罪を犯した」ことが立証されなければならない。にも拘わらず、国会は、群衆がソウルの街で反大統領のデモをした、その民意に応えるために訴追する、と主張していたのだ。法治国家の体をなしていない(p8)


 朝日新聞のいつもの手法は、都合の悪いことは報道しない。また、一部を切り取ったり、見出しを工夫して誤解させる。これを角度をつけるという。そして、その偏向報道・印象操作を批判されれば、誹謗・抽象による名誉毀損で数千万円を請求する裁判を起こす、というものです。


 裁判で明らかになったのは、だれが読んでもそう思われる記事さえも朝日新聞はそうは書いていないと否定するということです。見出しも証言の大事なところを書いただけだから問題ない。これが朝日新聞なのです。すぐに訴訟を起こされるのであればだれも朝日新聞を批判できなくなる。こうしたスラップ訴訟は言論機関として恥ずかしく、自殺行為としています。


・門田 私たちはどこまでも事実を追求する。しかし裏が取れなければそのネタはボツです。けれども、朝日をはじめとする人たちは、ファクトがなくても政権に打撃を与えられる記事ができれば、それが自分たちの誇りなのです(p179)


 結論としては、朝日新聞は、言論機関、報道機関ではない。活動体、活動家の集合であるとしています。出来事は事実に基づくのではなく、一定の「朝日」的な角度をつけて報道される。そして朝日は歴史的に間違い続けてきたということです。


 期待を裏切らない朝日の報道に今後も目が話せません。櫻井さん、花田さん、良い本をありがとうございました。



この本で私が共感した名言

・花田 「全面講和」「非武装中立」、それから「60年安保」。結果的には、朝日が唱えていたことは、全部間違っていたということが歴史的に明らかになりました。堤 かつて朝日は北朝鮮を「地上の楽園」と報じた・・さらに朝日は中国の「文化大革命」を「永久革命」と讃え、毛沢東を「中国の西郷隆盛」と書いた・・・近くはサンゴ事件に従軍慰安婦捏造報道、福島原発の所長・吉田昌郎に関する歪曲報道・・朝日は事ごとに間違えて、それでよくいままで保ってきたよ(p243)


・朝日新聞の吉田調書報道・・・明らかに誤報なので、そう論評して書いたわけですが、すると名誉と信用を傷つけるから、謝罪のうえ訂正しろ、訂正しない場合は法的措置を検討するという文が飛んできたのです(門田)(p36)


・櫻井 今回の朝日の訴状を読んで最初に感じたことは、これは究極の論理のすり替えだということです。例えば、訴状には、こう書いてあります<本件書籍は、森友学園問題及び加計学園問題について・・『安倍叩き』のみを目的として、疑惑を『創作』したことだ。」と記載した(適示事実2)。しかし、原告(朝日)は上記両問題について安倍晋三首相が関与したとは報じていない・・「安倍叩き」を目的として報道したこともない。疑惑を創作したこともない>(p50)


・櫻井 朝日新聞が書きに書いた膨大な森友・加計学園の記事の結果、安倍内閣の支持率が急落したにもかかわらず「関与したとは報じていない」。よく言いますねぇ(p51)


・花田 今回の朝日の一連の報道で重要なのは見出しなのです。とにかく見出しがひどく、見出しによって印象操作を強く行っています。例えば・・〈昭恵夫人付職員が関与〉〈野党、昭恵氏の招致要求〉〈証言は小説よりも奇なり〉〈昭恵氏 渦中に〉〈ファックスに「夫人へ報告」〉〈「100万円匿名 電話で承った」〉〈焦る政権、一斉火消し〉〈深まる疑念 野党攻勢へ〉〈昭恵氏の招致が必要だ〉〈籠池氏「昭恵夫人から、口止めとも取れるメール」〉〈夫人から財務省に、働きかけて頂いた〉・・これを見れば昭恵さんがとんでもなく悪いことをしたように読者は思いかねない(p59)


・堤・・籠池夫婦が嫌がる安倍夫妻を何とか利用していた構図が明らかになって来ている。それを歪曲して伝えたのが朝日だ。だって朝日は籠池作成の設立趣意書に「安倍晋三記念小学校」と記載されていると報じた・・実際は「開成小学校」と記載されていた。これなんか、朝日主導の歪曲報道の好例だよ(p225)


・花田 小川さんは本の中で「昭恵叩き虚報三連発」と書きました。それに対して朝日は、・・・〈記事は、虚偽の証言をすれば偽証罪に問われる可能性のある参議院予算委員会の証人喚問における籠池泰典氏の発言の要旨を記載したもので、上記見出しは発言内容の重要な部分を見出しとしたものです。籠池氏が上記のとおり発言したことは真実であり、「虚報」には該当しません〉なんと籠池氏が発言した通り書いているのだからいいのだ、と言っているのだから驚かされます(p59)


・門田 朝日の訴状はミクロな話に問題を持ってきているということです。例えば、「あの国会での加戸証言がなぜ一般記事で0行なのか」という話を、「詳報で報じているじゃないか」と言っているような、そんな訴状だということです(p55)


・門田 慰安婦問題にしても、初めて名乗り出た元慰安婦である金学順さんは、40円で自分はキーセンに売られたときちんと言っています。朝日新聞がそれを記事にしなかっただけです。要するに、「強制連行の被害者」としてでっち上げたわけです・・これは果たしてジャーナリストなのか、活動家なのか(p182)


・門田 すでにインターネット上では、「朝日新聞が書いているからデタラメに決まっているだろう」というようなことに普通になっていますが(p46)


・門田 私は朝日新聞に友人もいて、一緒に酒を酌み交わしたりもしますが・・・やはり非常に心情左翼の人が多い・・本来なら、ジャーナリストが忠実であるべきはファクト、事実です・・けれども、朝日新聞は自分の主義主張をずっと実現しようとしてきた特異な運動体なわけです(p171)


・堤 朝日に木村繁という有能な科学記者がいた・・・彼が原発容認論とちらっと書いたことがあった・・そうしたら大問題になって、木村糾弾のビラは撒かれるわ、会社の前にピケを張って彼を社内に入れないとか・・アメリカに行って来い」と、島流しになって飛ばされたというんだ・・・彼が俺に言ったセリフは今でも覚えている。「堤さん、いいですか。この日本で、朝日新聞社会部ほど怖い集団はありませんよ。彼らに睨まれたら、この日本では生きていけません。気をつけて下さい」(p238)


・櫻井 『週刊文春』も『週刊現代』も『週刊ポスト』も・・『週刊清朝』も含めて、週刊誌はおよそみんな安倍叩きでした。『週刊現代』は〈「前川の乱」に激怒して安倍が使った「秘密警察」〉というタイトルもあった。安倍さんがいつ秘密警察を使ったんですか・・門田 恐ろしくなりましたね。ファクトに基づかず、これが行われた・・戦前の報道とはまさにこれだったのです(p178)


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朝日リスク 暴走する報道権力が民主主義を壊す (産経セレクト S 9)
櫻井 よしこ 花田 紀凱
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【私の評価】★★★★☆(84点)


目次

櫻井よしこ 韓国メディアと朝日新聞は兄弟のようだ――はじめに
第1章 言論機関、朝日新聞の自殺 櫻井よしこ×門田隆将×林いづみ×花田紀凱
第2章 印象操作を〝自白〟した朝日の訴状 櫻井よしこ×門田隆将×林いづみ×花田紀凱
第3章 「報道しない自由」を行使されて 加戸守行×櫻井よしこ
第4章 朝日とNHKは泥舟と共に沈むのか 加戸守行×櫻井よしこ
第5章 軍靴の足音は朝日から 門田隆将×櫻井よしこ
第6章 民主主義のために「朝日、死ね」 足立康史×花田紀凱
第7章 マスコミの大合唱は疑え 堤堯×花田紀凱
あとがき 花田紀凱



著者紹介

 櫻井よしこ(さくらい よしこ)・・・ジャーナリスト。ベトナム生まれ。ハワイ州立大学歴史学部卒業。「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙東京支局員、アジア新聞財団「DEPTHNEWS」記者、同東京支局長、日本テレビ・ニュースキャスターを経て、フリー・ジャーナリスト。1995年に『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』(中央公論)で第26回大宅壮一ノンフィクション賞、1998年に『日本の危機』(新潮文庫)などで第46回菊池寛賞を受賞。2011年、日本再生へ向けた精力的な言論活動が高く評価され、第26回正論大賞受賞。2007年「国家基本問題研究所」を設立し理事長、2011年、民間憲法臨調代表に就任。2012年、インターネット動画番組サイト「言論テレビ」を立ち上げ、キャスターを務める。


 花田紀凱 (はなだ かずよし)・・・月刊『Hanada』編集長。1942年、東京生まれ。1966年、文藝春秋入社。1988年、『週刊文春』編集長に就任。6年間の在任中、数々のスクープをものし、部数を51万部から76万部に伸ばして総合週刊誌のトップに。1994年、『マルコポーロ』編集長に就任。低迷していた同誌部数を5倍に伸ばしたが、1995年、「ナチガス室はなかった」の記事が問題となり辞任、1年後に退社。以後『uno! 』『メンズウォーカー』『編集会議』『WiLL』などの編集長を歴任。2016年4月より『Hanada』編集長。テレビやラジオのコメンテーターとしても活躍。産経新聞コラム「週刊誌ウォッチング」、夕刊フジコラム「天下の暴論」はファンも多い。


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