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「「立憲民主党」「朝日新聞」という名の偽リベラル」八幡 和郎

2018/06/07公開 更新
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「立憲民主党」「朝日新聞」という名の偽リベラル


【私の評価】★★★☆☆(75点)


要約と感想レビュー

村田蓮舫の二重国籍問題

元通商産業省の官僚だった八幡(やわた)さんの一冊です。八幡さんは共産主義、社会主義に共鳴する「立憲民主党」が、クオリティペーパーと言われる「朝日新聞」などと連動して政権攻撃することが気にくわないようです。冷静に事実を検証していくと、「立憲民主党」と「朝日新聞」の主張は矛盾を含んでおり、それを堂々と主張できる背景はどこにあるのか考える必要があるのでしょう。


マスコミは、中朝と同じように安倍政権を独裁、軍国主義、右傾化などと批判しますが、実は民主党内閣のときのほうが強行採決を行っています。憲法改正についても枝野氏は、安倍首相と同じような憲法改正を提言していました。『文藝春秋』2013年10月号に,「憲法九条 私ならこう変える」と憲法第九条の改正案を掲載しています。それは,安部首相の現行条文はそのままにして加筆することでほぼ同じなのです。マスコミは、安倍政権を軍国主義と批判しながら、民主党や北朝鮮や中国を軍国主義と批判しないのです。


そういえば、民主党党首の村田蓮舫の二重国籍問題を指摘したのは、八幡さんでした。


彼女は「村田蓮舫」という本名なのに,なぜ華人としてのファーストネームである蓮舫で政治活動をするのでしょうか・・・議論の過程で蓮舫氏が日本の法律で禁止されている二重国籍ではないかという疑惑に気がつきました(p65)

テレビや新聞が事実をねじ曲げている

朝日新聞は、与党が圧勝してもアンチ安部を「国民の意思」として報道します。例えば、朝日新聞は選挙の前には「解散して国民の判断を求めることは大義がない」と報道し,選挙が始まると「たとえ与党勢力が過半数をとっても,現在の議席より減ったら安部首相は辞めるべきだ」と報道していました。ところが,選挙が終わって自公が公選前の議席数を確保すると,「議席数だけで結果を論じるわけではない」「得票率は過半数を割っている」と主張し始めたのです。


さらに朝日新聞社は、一般の文芸評論家や弱小出版社を相手に超高額の損害賠償を要求して裁判を起こしています。脅しによって言論や批判を封じることに恥じも外聞もないのが朝日新聞なのです。


朝日新聞と同じような毎日新聞の倉重篤郎氏は、討論会で安倍首相の答えをさえぎって加計学園問題について「総理の友人が優遇されたことについて」しつこく回答を求めたという。著者が許せないのは、優遇されたということを決めつけ、それ前提に責任をとれと迫るのは記者会見の代表質問としては論理性もジャーナリストとしての仁義さえ持っていないことなのです。


若者のほとんどがネットから情報を得る時代となり、テレビや新聞が事実をねじ曲げていることを知っている若者は安倍政権支持が多いのです。一方、新聞やテレビを見ているのは高齢者が中心で、弱者である高齢者は反安倍政権,野党支持が多いという見立ては、事実でしょう。


新聞やテレビは終わりの始まりに直面しているのかもしれません。八幡さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・前川氏は天下りあっせん問題という前代未聞の不祥事でクビになった身です。加計学園問題でも朝鮮学校無償化問題でも,事務次官のときに抵抗しようと思えばできたのに,保身のためにしなかったのです(p198)


・文科官僚とそれにつるんだマフィアに,日本史の教科書が古代史まで含めて韓国のファンタジー史観に基づいて書かれてしまい,日本国家が歴史的に主張してきた言い分が無視されているのは信じがたいことです(p202)


・森友問題については,安部首相の周辺が怪しげな学校法人の広告塔として結果的にせよ利用されていたことは感心できることではありません。さらに,国有財産の払い下げについて実務的な不手際がありそうです・・・事実だとしても,一国の総理に辞めろというにはあまりにも貧弱な事件でしたし,それすら何の立証もできなかった・・(p68)


・日本人のような顔をして慰安婦問題について韓国の立場を擁護したり,北朝鮮への政府の強硬姿勢を批判する人がいるという・・国際的にも非常識な状況(p15)


・南京事件や慰安婦問題・・一つのやり方は攻撃防御です。「ライダイハン(ベトナム戦争時に韓国人兵士が現地ベトナム人女性を暴行し,その結果生まれた混血児)はどうなんだ?」とか「文化大革命などでどれだけ自国民を殺したか?」「チベット人の権利を認めろ」と声を上げることはできるでしょう(p241)


・天皇陛下のご譲位とか,秋篠宮家の長女,眞子さまがご婚約の準備を進められているといった重大ニュースがNHKの特定記者のスクープという形で連続して流出し,宮内庁が追認する事態が続いていますが,立憲君主制の根本に関わる不祥事だと思います(p190)


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【私の評価】★★★☆☆(75点)


目次

はじめに―「リベラルの看板」を盗まれるな
第1章 リベラルの私が安倍首相を支持する理由
第2章 「立憲民主党」と偽リベラル
第3章 「朝日新聞」と偽リベラル
第4章 蓮舫氏、山尾氏、前川氏...トホホな"自称"リベラルたち
第5章 世界の常識からリベラルとは何かを考える
第6章 日本は欧米のリベラルとこう向き合え
第7章 本物のリベラル派なら納得できる憲法改正
エピローグ 平成カウントダウン



著者経歴

八幡和郎(やわた かずお)・・・1951年、滋賀県生まれ。東京大学法学部を卒業後、通商産業省に入省。北西アジア課長、大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任。在職中にフランスの国立行政学院(ENA)に留学。97年の退官後、現在は徳島文理大学教授、国士館大学大学院客員教授を務めるほか、作家・評論家として、テレビなどでも活躍中。


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