「賢い人ほど失敗する―要領が悪い人でも成功するヒント」高原 慶一朗
2014/12/08公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
一歩一歩成長しよう
紙おむつのユニ・チャームを世界企業にした創業者高原さんの一冊です。高原さんが言いたいのは、要領が悪くても、才能がなくても一歩一歩成長しようということです。だれでも最初は初心者です。どれだけ進歩できるかが、面白いところなのでしょう。
つまり、素直にできないことをできるようにする。これを努力と表現する人がいますが、著者は、ぜ努力する人としない人がいるが、これは「人生」をどう考えるかで決まると表現しています。素直に努力すれば成功するのですから、悩むべきときには悩めばいいのです。
どんな分野でもいい。あなたが郵便配達の仕事をしているなら、郵便配達人として、とことん「本物」をめざすことが大切です。目の前の現実に最大限の努力をして、その分野で第一人者をめざす(p37)
昨日の自分と比べる
ただ、他人と比べてしまうと、凡人は成長が遅いので落ち込みがちです。だから、昨日の自分と比べるのです。昨日より、少し進歩したじゃないか。去年より、少しよくなった。それを続けていくだけで、で十分ということです。
また、失敗したときも、次に失敗しないようにすればいいのです。失敗から反省して、失敗しないようになるのが成功なのです。この世のどこかに、楽しく楽な仕事があるわけではありません。苦しい仕事を楽しくやれるかどうかと、著者は言うのです。
比べるなら、過去の自分と比べるべきです・・「他人比」ではなく、「昨日の自分比」を成長のものさしにしたほうが人は健全に伸びていけるからです(p75)
他人に心を悩ませる必要はない
世の中には、できない人を親切心から変えようとする人がいます。できない人の気持ちがわからないから、そうなってしまうのでしょう。だから、そうした他人に心を悩ませる必要はありません。落ち込むことなく、自分を一歩一歩、成長させれば、いずれうまくいくのです。
高原さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・鋭さは同時にもろさでもある。長所を過信しないのと同時に、欠点を意識しすぎないことが大切。弱点は強さへの契機ともなる。欠点が魅力的に見える人間になろう(p110)
・周囲の協力なくしていい仕事はできない。理解、納得、共感、信頼、期待を相手の心に抱かせて、人の協力を得る要求力を身につけよ(p92)
・現地、現場、現物、現品、現状、現実。これらの「現」を忘れたり、おろそかにしたり、無視したビジネスというのは、リアリティを失って、やがて失速してしまいます(p139)
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
目次
第1章 日々自分を変えて人生を素直に生きる
第2章 自分が選んだ仕事に全力を注いで生きる
第3章 人生の節目を意識し五つの年代を充実して生きる
第4章 厳しさと達成感の繰り返しでリーダーとして生きる
第5章 人間好きとして人と人との間で生きる
第6章 歴史観・世界観・人物観をふまえながら生きる
著者経歴
高原慶一朗 (たかはら けいいちろう)・・ユニ・チャーム社長。1931年生まれ。1953年大阪市立大学商学部卒業。1961年に大成化工(株)(現、ユニチャーム)を設立し、生理用品と紙オムツの分野でトップシェアを持つまでに育て上げた。ニュービジネス協議会特別顧問、経団連常任理事、通産省産業構造審議会委員など活躍の場は広い。
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