「絶対達成する部下の育て方――稼ぐチームに一気に変わる新手法「予材管理」」横山 信弘
2014/10/30公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(85点)
要約と感想レビュー
営業において、お客様への訪問のみに注目しようという一冊です。会議でもなく、営業日報でもなく、ひたすら訪問日数を増やします。大量行動により成果を出すということです。
つまり、お客様との訪問件数と売上・利益の間には正比例の関係がありますから、限られた労働時間の中で行動量を増やすことに注力するのです。例えば、お客様の訪問は、「顔チラ見せ」でもいいのです。挨拶をするだけでもいいですし、「ちょっと近くに寄ってみたので伺ってみました」でいいのだという。お客様と話す「ネタがない」のではなく、お客様へ出向くからこそネタができるわけです。
・あなたは、次のAとB、どちらの営業スタイルを選択しますか?
A「毎日10時間労働 20件のお客様を訪問。・・
B「毎日10時間労働 4件のお客様を訪問。・・(p3)
管理するのは、「見込み」と「仕掛り」と「白地」。「見込み」は売上が内定しているもの。「仕掛り」はお客様に提案しているもの。「白地」は関係づくりの段階です。「白地」はタネ蒔きのようなもので、お客様とペースを合わせて良い関係を作っていきます。
「白地」をどうやって増やすかを会社として、作戦を練っていきます。「白地」を増やす改善プランについてだけ議論するという。営業の能動的な活動の80%は「白地」づくりでよいのだというのです。これらをすべて、オープンにし、組織として積み上げるのです。
・ここで大切なのは、「見込み」と「仕掛り」を合わせて、目標予算の100%をはるかに超えていること(p90)
結局、誰でもできる単純にお客様との接触回数を増やす効果と、お客様に自己開示してお客様にペースを合わせることに80%を投入するのです。残りの20%は、見込客への売り込みです。すると、営業部全員が社内にいなくなり、社内の会議や資料づくりがまったくできなくなるのに、成果だけは増えていくのです。
それでも現場では、「なんでそんなことをやらなくてはならないのですか?」「そんなことをやらなくても、うまくいく」などと反発されるという。しかし、実際に行動してみると結果は出るのです。だから、「理解は言葉×体験だ。だからまずはやってみよう。2、3か月やってみてから話を聞こうか」などとやらせるのだという。
大量行動と見込み客の確保に注力する点に納得しました。私も営業にコンサルするなら、この本のとおりにすると思います。横山さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・大切なのは、「君の目標予算はいくらだ?」と繰り返し尋ねること。(p26)
・徹底させたことがあります。それは、「会議時間に遅れないこと」。そして、「会議資料の提出期限を守ること」(p76)
・足りない「予材」をどう積み上げればいいか、「白地」は増えるのに数字が増えないのはなぜなのか、「白地」の回転率が悪く、新陳代謝ができていないのではないかと議論し、みんなで「白地」の中身を検証したり、改善していくのです(p198)
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★☆(85点)
目次
【Part1】「絶対達成」の第一歩は、目標に焦点を当てること
【Part2】動かない部下が自ら動くようになる!
「現状維持バイアス」を外す方法
【Part3】「絶対達成」させる新マネジメント術――「予材管理」
【Part4】「そよかぜ型」から「ツイスター型」チームへ変わる方法
【Part5】「なくす」「まかせる」「短くする」で一気に業務改善!
営業日報は100%必要ない
【Part6】今日から会議は「2週間に1回30分」だけにしなさい
著者経歴
横山信弘Iよこやま のぶひろ)・・・株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長。現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタント。年間100回以上の講演、セミナーをこなす。ロジカルな技術、メソッドを激しく情熱的に伝えるセミナーパフォーマンスが最大の売り。コラムニストとしても人気で、コラム「草創花伝」の月間総アクセス数は200万PVを超える。メルマガ「草創花伝」は全国2万5000名超の経営者、管理者の読者を抱えており、会話形式でNLP理論、脳科学、行動経済学を使ったコミュニケーション技術を紹介するオリジナリティあふれる手法が受けている。
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