「左遷の哲学」伊藤 肇

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左遷の哲学―嵐の中でも時間はたつ (1978年)

【私の評価】★★★☆☆(72点)


■本棚を整理して出てきた一冊。


 かなり古い本ですが、
 ご紹介していなかったので、
 ご紹介します。


 著者は、「財界」編集長だったこともあって、
 財界人のエピソードを
 闘病、浪人、投獄、左遷、挫折にわけて
 紹介してくれます。


世の中は普通に考えられるよりは案外に公平である・・
 長い目でみると、やはり正直な者、誠実な者が
 認められるというのが世の中である(中島董一郎)(p188)


■国内外のエピソードからは、
 功なり成功した人でも、
 一時、挫折を味わう時期は
 かならず来るということです。


 病気になれば、
 自分の死というものを考えるようになり、
 左遷されれば、
 人の気持ちがわかるようになる。


 挫折とは、悪いことばかりでは
 ないのでしょう。


 そして、最終的に成功すれば、
 そうした挫折の時期を
 ありがたいと思うことができるのです。


・何をやってもうまくいかない。
 そんな時には、「嵐の中でも時間はたつ」という
 マクベスの台詞でも唱えながら、何もやらずにじっと自己に
 沈潜して時がめぐってくるのを待っているのが得策である(p79)


■経験をプラスとするかマイナスとするかは、
 本人しだいなのでしょう。


 見ている人は見ていると期待して、
 自分の道を歩いていくしかないようです。


 伊藤さん、良い本を
 ありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・出世は結果であって目的ではない。
 だから「出世につかえず、仕事に仕える」のが
 プロの心意気であろう。(p148)


・私は世の青年実業家たちに忠告したい。
 第一に、性格は中庸を得て、あまり焦慮するな。
 成功を急ぐな。理論より実際を尊べ。
 第二に、浪費を省いて蓄積をなし、
 自分の資産を自分の信ずる事業に投ぜよ。
 そして、一生を通じて一事業に終始せよ
 (松永安左エ門)(p62)


・金の使いかたくらい難しいものはない。
 何故なら、人格がそっくりそのまま反映するからだ
 (松下幸之助)(p209)


・友を選ぶなら、いい人を選べ。
 さらに一番悪いのも一人加えておけ。
 教えられる。(永井隆)(p186)


・死を忘れた自由ではなくて、
 死を覚悟した自由
 そういう自由こそ本当の人間の自由だ(p38)


左遷の哲学―嵐の中でも時間はたつ (1978年)
伊藤 肇
産業能率短期大学出版部
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【私の評価】★★★☆☆(72点)


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