「戦略の本質」野中 郁次郎、戸部 良一、鎌田 伸一、 寺本 義也、杉乃尾宜生、村井 友秀
2012/01/08公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★★☆(82点)
■戦争の記録から、
「戦略」とリーダーの決断を
検証する一冊です。
戦争の記録としては、次の6つ。
「中国共産党軍の反攻」
「ドイツ軍のイギリス侵攻」
「スターリングラードの戦い」
「朝鮮戦争」
「第四次中東戦争」
「ベトナム戦争」
私でも読むのにいっぱいいっぱいで
一週間かかりました。
それぞれのテーマは、
テレビ番組や映画として総括されていますので、
そちらと合わせて参照すると効率的なはず。
・ヒトラーはスターリングラードを取ろうとしながらも、
しかもその目のカフカスへ向けたために取りそこない、
さらにいつまでもスターリングラードにこだわっていたために、
今度はカフカスをも失う羽目になったのである(p201)
■「戦略」とは、結局、
何を最も大切にするのかということ。
そして、それをどのようなシナリオで
達成するのか。
そして、それは実現可能なのか。
そうした判断の最終形です。
それらは、かなりの部分が
リーダーの見識、判断に左右されることが、
歴史からよくわかります。
未来のシナリオが見える人には見える、
見えない人には見えないのです。
・事実は「目に見える」が、
本質は「目に見えない」(p439)
■まずは歴史を学ぶことでしょう。
そうすれば、
自分に相応した
判断力が付くはず。
個人的には
映画「スターリングラード」を
見たくなりました。
戦争は嫌いですが、
最悪を想定した準備は必要なのでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・リーダーには、理想主義的リアリズムが
必要とされる(p5)
・戦略が真の「目的」の明確化である(p425)
・サダトは・・・イスラエルに最も大きな影響力を
行使し得るアメリカの圧力を、エジプトに有利に
活用し得る方策として、限定戦争戦略を練り上げた・・・
シナイ半島の全域が、エジプトに返還された(p327)
・何かをなして失敗した場合は検証されるが、
何かをさせなかった場合の結果はどのように
検証されるのであろうか・・・
リスク(当事者責任)を回避することは、
問題先送りや、模様眺めの無作為につながりやすい(p276)
・読書は学習であるが、実地に使うことも学習であり、
しかももっとも重要な学習である。
戦争から戦争を学ぶこと-
これがわれわれのおもなやり方である
(毛沢東)(p120)
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 7174
【私の評価】★★★★☆(82点)
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 50,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト
コメントする