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「原発のウソ」小出 裕章

2011/07/01公開 更新
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原発のウソ (扶桑社新書)


【私の評価】★★☆☆☆(65点)


要約と感想レビュー

 著者が地震地帯に原発を建てているのは日本だけというだけあって、日本では定期的に巨大地震がおこります。やはり、地震地帯に原子力発電所を建てたのは、やはりリスクが高かったようです。著者が想定していた最悪のシナリオは「水蒸気爆発」です。核燃料を被覆しているジルコニウムは炉心溶融で、水と反応して水素を発生させるのです。


 また原子力は、いずれ高レベル廃棄物が発生するのです。一つの原子力発電所が生み出す使用済み核燃料は1年間に約30トンです。六ヶ所村には使用済み核燃料が約3000トンも運び込まれています。これらの核燃料を私達は何十年、何百年と管理していかなくてはならないのです。こうした課題を実際に考えてみると、原子力とは禁断の技術だったのかもしれません。


 小出さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・私が「原発は危険だ」と思った時、日本にはまだ3基の原発しかありませんでした(p2)


・年間1ミリシーベルトという基準は、1万人に1人ががんで死ぬ確率の数字です・・・これが10ミリシーベルトの被爆となると、1000人に1人ががんで死ぬことになります。・・・250ミリシーベルトに引き上げられたということは「もう急性障害が出たとしても我慢してくれ」ということを意味します。(p84)


▼引用は下記の書籍からです。
原発のウソ (扶桑社新書)
小出 裕章
扶桑社
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【私の評価】★★☆☆☆(65点)


目次

放置国家に仕組まれた放射能地獄
1 原発事故で何が起きたのか
2 放射能とはどういうものか
3 放射能汚染と向き合う現実
4 原発の"常識"は非常識
5 地震大国に54基もの原発が
6 原子力は「未来のエネルギー」か?
7 原子力に未来はない
起きてしまった過去は変えられないが、未来は変えられる



著者経歴

 小出裕章(こいで ひろあき)・・・1949年東京生まれ。京都大学原子炉実験所助教。原子力の平和利用を志し、1968年に東北大学工学部原子核工学科に入学。原子力を学ぶことでその危険性に気づき、伊方原発裁判、人形峠のウラン残土問題、JCO臨界事故などで、放射線被害を受ける住民の側に立って活動。原子力の専門家としての立場から、その危険性を訴え続けている。


関連書籍

「「脱原発」を論破する―今、日本人の知性が試されている!」長浜 浩明
「電通と原発報道」本間 龍
「玉川徹のそもそも総研 原発・電力編」玉川徹
「原発のウソ」小出 裕章
「原発賠償の行方」井上 薫


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