「電通と原発報道」本間 龍

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電通と原発報道――巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ

【私の評価】★★★★☆(80点)


■巨大広告代理店といえば、
 電通と博報堂です。


 この本では、元博報堂社員が、
 今回の原発事故報道を切り口に
 広告代理店の現状を説明しくれます。


 だれもが感じていると思いますが、
 マスコミと広告代理店は、
 金を出す広告主に頭が上がりません。


・営業的見地からみれば、広告出稿額が自社ベストテンに
 入るような超大型クライアントの批判記事は、よほどの
 社会的な問題でない限り、絶対に触って欲しくない 
 タブーとなっているのです(p161)


■「報道の自由」「ジャーナリズム」など
 崇高な理念はいろいろありますが、
 テレビ、新聞は広告収入に依存しているのです。


 マスコミが、広告主の意向を無視できないのは、
 当然のことでしょう。


 そうした構造的な課題を理解できれば、
 マスコミへの向き合い方も変わりますし、
 マスコミもよくやっていると
 いえるのかもしれません。


・思い切って反原発に舵を切った講談社。・・・
 原発叩きをほどほどのレベルに止めた小学館。・・・
 この選択、果たしてどちらに軍配があがるのでしょうか。(p65)


■電力関係からの広告費が激減したのは、
 広告代理店にとって
 大ショックだったようです。


 電力業界だけは、
 アベノミクスと正反対の方向に
 走っていくことになりそうです。


 本間さん、
 良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・東電や原子力ムラから流れ込んでいた
 年間800億円以上の宣伝広告費が消滅・・(p5)


・「RCサクセション」の反原発ソング『サマータイム・ブルース』
 が収録されたアルバム『COVERS』を、当時所属していた東芝EMI
 が発売中止にした・・・親会社の東芝が原子炉メーカーであった
 からと言われています・・(p32)


・媒体費の利益率が非常に高い(おおむね単価の20~25%)・・・
 これに対しCM制作費や販促活動費、グッズ製作費などの
 利益率は多くても10%程度、下手をすればそれを下回る程度(p76)


一業種一社制が常識の海外に比べ、
 日本の企業はまだまだ競合が大好きです(p116)


・ローカル(TV)局発足当時、当初困難だった
 経営に資金提供し、なおかつ人材まで派遣したのが電通であり・・
 経営が軌道に乗ると、当初経営に参画した電通人脈は、
 そのままローカル局と電通の独占体制を続けるための
 強力な後ろ盾となっていきました(p149)


【私の評価】★★★★☆(80点)

■目次

第一章 コントロールされるメディア
第二章 電通と博報堂
第三章 クライアントへの滅私奉公
第四章 経済原理と報道
第五章 崩壊する支配構造


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