「NHKの正体―情報統制で国民に銃を向ける、報道テロリズム」西村 幸祐
2010/08/01公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★☆☆(76点)
■以前、安部首相などがNHK番組について、
圧力を加えたのではないか、という問題を
覚えている方も多いと思います。
この本では、実はその背景としてNHKの中に
かなり中国中央宣伝部の意向どおりに
動いている人がいることを告発する一冊です。
・中国の日本外交のカギのひとつが日本全国に放送網をもつ
巨大なテレビ局を懐柔し、抱き込み、中国にとって
最もふさわしい友好的なイメージを日本国民の間に
刷り込むことである(p136)
■それがもろに表面化した番組が、
「JAPANデビュー"アジアの一等国"」です。
この番組の中では、台湾日本統治時代の
日本の差別、抑圧という暗い側面を強調していますが、
明らかに歪曲編集がされているのです。
番組に登場した人へのインタビューで
その歪曲が証明されていきます。
・NHK番組のなかで、日本統治時代に対して
大変厳しい批判をしているように映った張俊彦氏・・・
まずNHKの取材班は、張氏に「日本統治時代に台湾人への
差別はありましたか?」と聞いてきた。そして
NHK取材班が、あまりにも日本統治時代の"悪いこと"ばかり
聞いてくるので、張氏は我慢できずに・・・"良かったこと"を力説したが、
番組ではその部分はすべてカットされていたのである。(p33)
■NHK全体が買収されているわけではないのでしょうが、
こうした番組が制作・編集されるということは、
かなり上層部まで浸透しているのでしょう。
さすが、中国中央宣伝部です。
西村さん、良い情報をありがとうございました。
━━━━━━━━━━━
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・日本が中国とアジア太平洋各国を侵略した歴史を深く研究し、
日本軍国主義の残虐行為を明らかにし、右翼勢力の歴史ねじ曲げ、
侵略を美化するでたらめな論調を暴かなければからない。日本による
植民地支配に抵抗した台湾人民の戦いの歴史を深く研究し、
「台湾独立」と日本軍国主義の歴史的根源を明らかにし、
祖国平和統一を促進しなければならない
(中国共産党中央宣伝部 李長春)(p11)
・「JAPANデビュー」に登場し、
教育勅語を暗誦して、「人をばかにしてるんだ、日本は!」
と言った老人に偶然出くわしたのだ。・・・
「我々台湾人は、命をかけて日本のために戦った。
にもかかわらず、戦後日本や、台湾の主権を放棄してしまった。
だから台湾はみなし子になってしまったではないか」(p30)
・「NHK番組では、この24名のパイワン族の人々が
"人間動物園"の見世物として連れて行かれたと放送
されていましたよ」と聞かされた瞬間、なんのことかわからない
といった表示で「人間動物園・・・?」(p34)
・我々はプロパガンダに負けてしまったんです。
この十数年ずっと感じてきたのは、運動の戦略戦術も
彼らに負けているということです。(p84)
・「騒音おばさん」事件として知られる障害事件・・・
実は「被害者」とされる夫婦は創価学会の信者であり、
「加害者」に対して近隣の信者と徒党を組んだ執拗な嫌がらせが
行われていた・・・マスコミの多くはそのことを隠蔽(p146)
オークラ出版
売り上げランキング: 24291
【私の評価】★★★☆☆(76点)
■著者経歴・・・西村 幸祐(にしむら こうゆう)
1952年生まれ。フリージャーナリスト。
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 40,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|
1.楊令伝(第8巻)
2.毎日1冊書評する事は大変なことと思います。
いくら本好きの小生でも、それを、メールで配信する
これは仕事でも大変です。
お蔭様でいろいろな本に出会えています。
新しすぎて図書館にないので、数ヶ月経ってから、検索しています。
買って読むと、本だらけになって、実際困ってます。
赤塚行雄氏の本は、息子達にプレゼントするつもりです。
良い本をご紹介下さいました。
ありがとうございます。