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【書評】「政治家の器量―田中角栄にあって小沢一郎にないもの」赤塚 行雄

2010/08/02公開 更新
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「政治家の器量―田中角栄にあって小沢一郎にないもの」赤塚 行雄


【私の評価】★★★☆☆(70点)


要約と感想レビュー


田中角栄の成功の秘密

田中角栄の成功の秘密を研究した一冊です。


コンピュータ付きブルドーザーと呼ばれた田中角栄は、実は人の心を知る努力家でした。


まず、人を喜ばせる。人を喜ばせるには、相手を知るだけでいいのです。


どんな時でも、「相手」に対する気配りを忘れない。人のプロフィールをよく覚えたのも、その一端だ。・・・相手を知るは、これ、相手への好意なり。・・・「おお、トメさん!東京の倅はどうした?元気か」(p89)

官僚を金でコントロール

そして金。「武士は食わねど・・」とは言っても、お金はあっても困りません。


だから官僚を金でコントロールすることを考えた。官僚が特殊法人に天下りさせ、引退後に収入を得ることのできる仕組みを認めたのです。


角栄は、常々、「日本の官僚は世界の先進国に比べても引けを取らないほど優秀なんだ。・・・しかし、いかんせん、給料が安い。・・そこで角栄が考え付いたのは、特殊法人だった(p174)

角栄の一日

角栄の一日は、朝は、五時過ぎに起床。午前中いっぱいは陳情を受け、午後は、行政レベルでの政治活動で、午後十時までには帰宅。夜中の十二時には一度目を覚まして、資料、書類、手紙、報告書を読み、さらに「国会便覧」に毎夜目を通して暗記したという。午前一時過ぎからは、「隠し電話の定時報告」があるという。


田中角栄とはどんな男だったのか。もう、直接会うことはできませんが、その片鱗は研究する価値がありそうです。


良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・「おまえさん、料亭で一流になれる店は、どんな店か、わかるか」・・角栄が、ある時、聞いた。「それはなあ、女将(おかみ)だよ、女将」・・・「仲居から這い上がってきた女や、女中頭をつとめたことのある女が女将になると、成功する」と角栄。(p40)


・角栄は佐藤総理の泥を一身にかぶり、"懐刀"として活躍した。約八年間の佐藤政権時代に、「角栄は三度、破産した」と言われている。それこそ、一銭も残らないほど、金を使い果たしたわけだ(p73)


・結婚式などの祝い事は・・・あえて出席しなくてもいいとわしは思っている。しかし、葬式は別だ。親を亡くし、配偶者や近親者を亡くして、本人が一番悲しんでいる。だから葬式には絶対出席しなきゃならん。そしてできるだけ早く行く。早ければ早いほどそれが誠意を示すことになるんだ(p114)


・「確かな情報が、決断を支えるんだ」とは、角栄の口癖だった。・・・情報を得るには、情報網がなければならない(p137)


▼引用は下記の書籍からです。
「政治家の器量―田中角栄にあって小沢一郎にないもの」赤塚 行雄


【私の評価】★★★☆☆(70点)


目次


第1章 田中角栄にあって小沢一郎にないもの―情と非情のはるかなる距離
第2章 人の器―人間・角栄の人生哲学
第3章 政治家の器―庶民政治家と男の品格
第4章 トップの器―角栄のリーダー哲学



著者経歴


赤塚 行雄(あかつか ゆきお)・・・1930年生まれ。社会評論家。中部大学名誉教授。


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