「「人望」のある人は「怒り方」がうまい」伊吹 卓
2007/12/24公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
■「叱る」ことをテーマに考察したエッセーです。
ビジネスマンなら、部下を持った時点で、
「褒める」と「叱る」の使い方で、
悩むことが多いでしょう。
・「怒るのは傲慢になった証拠である」
というセネカの言葉に出会ったことは、
さらに大きな驚きであった。・・・
私は怒りっぽい性格であった。(p5)
■感情のままに、「褒めて」「叱って」も
問題のない人は幸福です。
多くの人は、「褒めて」「叱った」結果に対して、
悩み、後悔、反省しているはずです。
■部下への姿勢は、人それぞれに
個性があるため、絶対的な正解はありません。
唯一あるとすれば、
仕事の意義への確信であり、
仕事への真剣さであり、
仕事への熱意なのでしょう。
・王者の怒り・・・人のため、
大義のために怒る。(p187)
■松下幸之助は、
「冷徹に判断し、情をそっと添えよ」と
言いました。
それは、理屈が人の怒りを作り出し、
恨みを生むことを知っていたからでしょう。
・日本では「理屈をいうと角が立つ」という。・・・
理屈を軽視したのは、感情を重視したから・・・
日本人と対照的な西洋人は、
「議論をすることが善である」
と信じているから激しい議論をする。
それは対立を生み、怒りを生む(p113)
■「怒り」「叱る」のテーマでは一流の一冊だと思いました。
★3つとします。
─────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・「怒りは人をうまく使う時には役立つ」
という人生訓は、セネカが宰相であり、
西洋人であったことからくる表現である。・・・
人のために強く怒り、叱って怒らせ、
挑戦する心を湧き立たせる・・・
怒りを脅しに使うのは愚かである。
それは、やはり恨みを買うからである(p149)
・「経営学は教えられますが、経営は教えられません」・・・
と言ったのは松下幸之助さんである・・・
やる気さえ出せば人間の能力は飛躍的に
伸びるものだという確信からきている・・・
やる気を出させるにはどうしたらよいのだろうか。
そのいくつかの中に、
「怒らせてやる気を引き出す」
というのがある。(p165)
・人間は単純なもので、自分では「よい」と
思ったことばかりやっているものである。
「よい」と思ってやっているから、
それが他人に対して「悪いこと」になっていくことに
まったく気がつかないのである。・・・
「私」がやることはたいていの人にとって
不満なのである。(p83)
▼引用は、この本からです。
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
■著者経歴・・・伊吹 卓(いぶき たく)
1932年生まれ。60年に電通にコピーライターとして入社。
66年渡米。広告代理店20数社でセールス・アイディアを研究。
商売科学研究所所長。
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