「スカートの風―日本永住をめざす韓国の女たち」呉 善花

|

スカートの風―日本永住をめざす韓国の女たち

【私の評価】★★★★★(90点)


●1990年、日本のバブル景気中に書かれた本ですが、
 日本に学びにきた著者の悩み、
 心の動きから、韓国文化だけではなく
 日本の特有の文化を再認識させてくれる一冊です。


 著者が伝えたいのは、
 韓国における女性の立場の弱さです。


 多くの韓国人女性が日本の夜の街で働いているのは、
 日本だけに原因があるのではなく、
 韓国社会にも大きな原因があり、
 また、韓国においてセックス産業が盛んであることも、
 根は同じであるとしています。


 ・韓国では自国に都合のよい報道しか行われない。そのため、
  私も韓国にいたときには、日本の男たちはみんな、女遊び
  にしか興味のないセックスアニマルで、韓国にまでその害
  を及ぼすとんでもない男たちだ・・・と思っていた。ところが、
  日本に来てそれがまるで反対だということを知らされた。(p113)


●その原因は、結婚相手には
 処女を求めるという排他的な風潮。


 そして、離婚した女性が
 非常に弱い立場にあるということです。


 そうした韓国社会から差別を受け、
 選択肢のない女性が、
 日本を目指すことになるというのです。


 ・離婚して実家に戻った女たちは、生涯にわたって
  「女の道を踏み外した失格者」のレッテルを貼られ、
  家族や親戚縁者からの冷たい眼差しと
  差別的な待遇を受けて
  生きていかなくてはならない。(p87)


●私は韓国で生活したことはありませんので、
 成否は評価できませんが、
 この著作に対しては、韓国人は恫喝・脅迫ともいえる
 抗議があったということですから、
 事実に近かったのでしょう。


●続編が読みたくなりました。
 韓国が日本をどう見るのか、
 また韓国文化、日本文化を
 再発見できる名著として★5つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・太平洋戦争の話をすれば、
  日本人からは反省の言葉がまず口を
  ついて出る。韓国人はそれを聞きながら、
  当然とばかりにうなずくのだが、
  自らの側の反省をいっこうにしようとはしない。
  すべてが日本の責任であり、自分たちは
  被害者だというお決まりのパターンなのだ。(p192)


 ・1970年代の半ば、・・・
  韓国での反日感情は現在よりもケタ違いに強く、
  日本に関する情報はほとんど
  国内に伝えられることがなかった。
  しかも、歴史の教科書で教えられた
  日本は「鬼畜の国」であった。・・・
  しかし、実際に知った日本は決して
  「鬼畜の国」ではなかった。
  それどころか、紳士的であり、友好的ですらあった。(p48)


 ・私の祖国韓国では、日本人には夢がなく、
  人生の目的がはっきりしていないとよく言うのだが、
  韓国人は一般に、はっきりとした
  夢や人生の目的を持つものだ。・・・
  ひとつは経済力・・・
  もうひとつは、権力である。(p12)


スカートの風―日本永住をめざす韓国の女たち (角川文庫)
呉 善花
角川書店
売り上げランキング: 97538
おすすめ度の平均: 4.5
5 ちょっと日本寄りだが概ね良し
4 買いですが・・・。
1 美化と矛盾だらけ
4 読みやすい日韓文化比較論です。
5 よくぞ、ここまで書いてくれた。

【私の評価】★★★★★(90点)



●著者紹介・・・呉 善花(お そんふぁ)

 1956年韓国済州島生まれ。1983年に来日し大東文化大学を
 卒業。東京外国語大学大学院修士課程修了。ビジネス通訳、翻訳を
 通じて日韓ビジネスの現場を体験。


読んでいただきありがとうございました!

この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
人気ブログランキングへblogrankings.png


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」
18,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。
もちろん登録は無料!!
        配信には『まぐまぐ』を使用しております。



お気に入りに追加
本のソムリエ公式サイト発行者の日記



この続きは無料メールマガジン 「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』:1ヶ月30冊を超える情報をe-Mailで」でお読みいただけます。

無料メルマガ購読

>月別(2002年7月~)