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「幸せな定年を迎えるために 50才からやっておくべき《会社員の終活》41のルール」麻野 進

2018/07/24公開 更新
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幸せな定年を迎えるために 50才からやっておくべき《会社員の終活》41のルール


【私の評価】★★★☆☆(70点)


要約と感想レビュー

 会社員にとって50代は、役員になれない人にとって人生選択の時です。これまでの仕事の延長で、65歳まで再雇用で働くのか。それとも自分の実力でまったく異なる会社に移るのか。それとも引退するのか。


 他社で活躍するには、よほど実力があり、ヘッドハントされるくらいでなければ、難しいでしょう。仮に、好条件で転職できたとしても、経験のない会社で上手くやっていけるかというリスクもあります。給与が下がっても「慣れ親しんだ今の仕事がいい」という選択肢を選ぶ方が多いのではないでしょうか。


 そうするとほどんどの人は、これまでと同じような企業グループの中で65歳まで働くことになります。そうした場合、よくある問題が年下上司に対し指導という形の批判をする人です。確かに年下上司は力不足、能力不足に見えるでしょうが、それを支えるのが企業人なのでしょう。


 また、親会社に戻ったとたんに子会社に対して横柄な態度を取るような人もいるし、そうした人が再雇用されると、さらに下の派遣社員など非正規社員に対して横柄な態度を取り、周囲から嫌われるということもあるのです。こうした自己重要感の少ない人、歪んだコンプレックスを持っている人が一定数いるわけで、困ったものです。


・正義感なのか、自己顕示欲なのか、自分の現在の立場をわきまえず、「視野が狭い!」「部下育成ができていない!」・・などと、直属の年下上司の批判を繰り返す中高年がいます(p118)


 後輩に迷惑をかけない先輩になりたいものです。そういう迷惑な人に限って、こうした本を読んで学ぼうともしないもの。多分、あなたは大丈夫です。


 どうせなら週末起業を目指してみるというのが著者のアドバイスです。著者のクライアントの経営者は80歳で現役の代表取締役を続け、週2回はゴルフに興じていますし、90歳超で立ったまま90分以上の講演をこなす人もいるというのです。


 そして、気軽に「やりたいことリスト」を作り、「現実可能かどうか」「大きな夢か、ささやかな夢か」など気にしないで、できるだけたくさん書き出すと現実化するそうです。麻野さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・管理職の終活とは、ズバリ「後任者」の育成です(p84)


・生き残るためには、少なくとも「上司批判」と「仕事の手抜き」は控えたい(p120)


・敵を作ってでも出世したいと考えている人は、突き抜けて経営トップまでいくか、長い会社員人生のどこかで失策し、晩節を汚しているかのどちらかが多いようです(p35)


・正式な権限がなくても、「あの人が言うのであればやってみよう」と思わせ、行動させることができるのがリーダーシップです(p81)


・コーチング・・・これはスキルなので、「徳」がなくても、実績がなくても少しの訓練と指導モードのコミュニケ―ションを意識すれば誰にでも使えるようになります(p114)


幸せな定年を迎えるために 50才からやっておくべき《会社員の終活》41のルール
麻野 進
ぱる出版
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【私の評価】★★★☆☆(70点)


目次

第1章 50代からの働き方次第で会社人生の幸せな終わり方が決まる
第2章 会社員人生の"残りあと半分"の戦い方
第3章 働き方を変えろ!!会社に貢献できることをアピールするためには50歳を過ぎてからの働き方が重要になる
第4章 50歳から本気で考える"仕事"と"お金"と"生活スタイル"のこと
第5章 幸せな人生の後半を迎えるための「会社員の終活」は50歳になったら進めておきたい



著者経歴

 麻野進(あさの すすむ)・・・組織・人事戦略コンサルタント。大阪府生まれ。株式会社パルトネール代表取締役。人事専門コンサルティングファーム取締役、大手シンクタンクでのシニアマネージャーを経て、現職。全日本能率連盟認定マスターマネジメントコンサルタント、特定社会保険労務士、早稲田大学大学院非常勤講師「人的資源管理」担当。規模、業種を問わず、組織・人材マネジメントに関するコンサルティングを展開し、執筆・講演活動をおこなっている


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