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「PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント」飯田剛弘

2017/11/24公開 更新
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PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント


【私の評価】★★★☆☆(75点)


要約と感想レビュー

 お堅プロジェクトマネジメントを桃太郎やシンデレラを織り交ぜて、分かりやすく解説した一冊です。海外で体系化されたプロジェクトマネジメントは、実は物語の中にあるのです。


 目的を持った主人公は、仲間を集め、作戦を立て、仲間をはげましながら目的を達成します。つまり、ゴールに向けてリソースを集め、作業をガントチャートに並べて計画し、メンバーとコミュニケーションしながらゴールを目指すのです。


・特に、クリティカル・パス上にある作業やアクティビティが遅れないように、しっかりとモニターしなければなりません(p68)


 プロジェクトにおいては、メンバーとのコミュニケーションが大切です。そして、非常時を事前に予測し、準備しておくことも大事。また、安易な計画の変更はリスクが高いこと。予定どおり行くのは珍しく、全体として余裕を見ておく必要があること。こうした最低限注意すべき点を網羅できるのが、プロジェクトマネジメントの良いところなのでしょう。


・ヘンゼルはきこりに森へ連れていかれる前に、リスクに備えて、予め緊急時対応計画であるコンティンジェンシー・プランを作成しました(p210)


 過去のプロジェクト実施の経験を体系化したものが、プロジェクトマネジメントです。そもそもプロジェクトとか、アクティビティとか、クリティカル・パスとか英語そのままなのでわかりにくい。アクティビティは作業、プロジェクトは作戦、クリティカル・パスは制約作業とかでいいじゃないですか。


 飯田さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・やるべきことを洗い出す(p46)


・メンバーの得意分野や適性、希望にあった役割を与え合う(p169)


・個人にかかる負荷をみんなで調整する(p76)


・やらないことを決めると進む道が見えてくる(p114)


・「いつ終わるのか?」をハッキリさせることは非常に重要です・・締め切りを意識すれば、それだけスケジュールを守れるようになり、プロジェクトや仕事全般のスピードを上げることにつながります(p123)


・メンバーのイヌ、サル、キジとコミュニケーションする機会を増やした桃太郎が、次に注力したのは円滑なコミュニケーションです(p185)


・アリがキリギリスに聞いたように、具体的に何を行ったのかを、進捗会議でその都度、確認することが大切です。すると作業内容だけではなく、どのようにプロジェクトに取り組んでいるかが見えてきます(p279)


・プロジェクト失敗の原因のほとんどには、人が絡んでいます・・例えば、協力体制や報連相がないため、結果として、プロジェクトに関わる変更を知らなかったり、ミスしたり、納期に間に合わないなどの問題が発生します(p319)


・特に、その場にいない人についての不平不満は、控える方が良いでしょう。また、他の人がその場にいない人について愚痴や不平不満を言っている時には、その話を聞いているだけでも、自分も同調し、一緒に批判したと勘違いされるため、注意が必要です(p360)


・プロジェクトの概要を明確化するための質問
 1何のために、家づくりをするのか?
 2なぜ、家づくりプロジェクトが必要なのか?
 3何をもって、家づくりが完成・成功したと言えるのか?判断基準は?
 4家づくりで優先されるべきものは何か?(スケジュール、コスト、家の品質やスペック)
 5家づくりの目標は、5W1Hのように具体的で分かりやすく、文章になっているか?
 6家づくりプロジェクトの体制や手順や方法など、基本的なことを決めているか?
 7家づくりプロジェクトの概要や進め方などを記録しようとしているか?(p43)


▼引用は下記の書籍からです。
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飯田剛弘
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【私の評価】★★★☆☆(75点)


目次

第1章 3匹の子ブタ ~プロジェクトを成功に導く「段取り」~
第2章 ウサギとカメ ~みんなが同じ方向を向ける「ゴール設定術」~
第3章 桃太郎 ~チームで目的を達成する「仲間術」~
第4章 ヘンゼルとグレーテル ~段取りよくプランニングし、困った時に対応できる「リスク管理術」~
第5章 アリとキリギリス ~進捗を加速させる「情報共有術」~
第6章 長靴を履いた猫 ~メンバーと仲良くなる「信頼構築術」~
第7章 シンデレラ ~ネガティブな状況とうまく関わって、協力を得る「付き合い術」~



著者経歴

 飯田 剛弘(いいだ よしひろ)・・・1976年愛知県生まれ。2001年、南オレゴン大学卒業(全米大学優等生協会:Phi Kappa Phi所属)後、インサイトテクノロジー入社。2004年よりインド企業とのソフトウェア共同開発プロジェクトに従事。その傍ら、プロジェクトマネジメント協会(PMI)の標準本の出版翻訳に携わる。マーケティングに特化後は、データベース監査市場にて2年連続シェア1位獲得に貢献。市場シェアを25.6%から47.9%に伸ばす(ミック経済研究所)。製造業の外資系企業FAROでは、日本、韓国、東南アジア、オセアニアのマーケティング責任者として、日本から海外にいるリモートチームをマネジメント。2020年、ビジネスファイターズ号楼会社を設立


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