「今いる場所で突き抜けろ! 強みに気づいて自由に働く4つのルール」カル・ニューポート
2023/05/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(76点)
要約と感想レビュー
アメリカの就活本
アメリカで学生向けに書かれた就活本です。アメリカでも自分の「やりたいこと」に固執し、「理想の仕事」を求めて転職を繰り返す若者が多いのでしょう。終身雇用を志向する日本でも、入社3年以内の離職率は大卒で30%にもなっています。
この本の問いは、「どうすれば自分の好きなことを仕事にできるのか?」というものです。
その答えはシンプルで、「やりたいこと」など、めったにない。「やりたいこと」は、スキルアップで作られるということです。つまり、やってみなければ何が面白いのかわからないし、ある程度、突き詰めてレベルアップしなければ仕事の楽しさを知ることはできないということです。
大切なのは、仕事をとことんまでやること、スキルが身につくまでがんばることだ(p21)
1万時間で「突き抜けた人」になれ!
これはちょっと仕事をしただけで、「この仕事は自分に合っていない」と転職を考えてしまう若者への警鐘なのでしょう。もちろん、極端な長時間労働や、言葉で人を傷つけるような上司の下で仕事を続ける必要はないかもしれません。しかし、厳しい環境で仕事を続ける中で誰にも負けないスキルや技術を習得し、大きな成果を出している人もいるのです。
この本があえて提案するのは、「やりたいこと」を追いかけてはいけない、誰もが思わず認めてしてしまう「突き抜けた人」になることです。どのような仕事でも1万時間(1日3時間として10年間)取り組めば極めることができると言われているのですから、やり抜くのです。
いいから「突き抜けたヤツ」になれ!(ただし時間はかかる)(p45)
スキルがあるから転職できる
「どの仕事に情熱を持てるか」は、やってみないとわからないという当たり前のことを教えてくれる一冊でした。だから、仕事をはじめたら、楽しさがわかるまで頑張るのです。そして転職、独立するにしても仕事のスキルがあるから転職できるし、仕事をもらえるのです。ゼロから好きなことをはじめたとしたらしばらく成果の出ない時期が続くのは当然のことなのです。
会社とは給料をくれるだけでなく自分を成長させてくれる仕組みとしてありがたい存在だと感じました。うまく会社を活用したいものです。ニューポートさん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・職人マインド・・自己中心的な考えは忘れ、代わりに、足元を見て自分の仕事をコツコツやろうじゃないか(p54)
・何かを40年もやっていれば誰でも上手になるものだ(p122)
・人が喜んでお金を払うことをしなさい(p158)
・「小さな賭け」が重要である・・成功のチャンスを最大にするには、小さな、具体的な実験が必要である(p208)
▼引用は、この本からです
カル・ニューポート、ダイヤモンド社
【私の評価】★★★☆☆(76点)
目次
好きなことは仕事にできるか?―探求のはじまり
1 「やりたいこと」は見つからない
2 今いる場所で突き抜けよう!
3 「自分でコントロールできること」をやる
4 小さく考え、大きく動け
4つのルールを適用した、私の就活
著者経歴
カル・ニューポート(Cal Newport)・・・2004年にダートマス大学で学位を、2009年にマサチューセッツ工科大学(MIT)においてコンピュータ・サイエンスでPh.D.を取得。2011年からジョージタウン大学准教授。教鞭をとる傍ら、ブログ「Study Hacks」(http://calnewport.com/blog/)で学業や仕事をうまくこなして生産性をあげ、充実した人生を送るためのアドバイスも行っている。本書は『インク』誌の「2012 年起業家のためのベストブック」、『グローブ・アンド・メール』紙の「2012年ビジネス書ベスト10 」に選ばれた。学生向けのハウツー本シリーズは、これまでに12万部以上を売り上げ、ハーバード、プリンストン、MIT、ダートマス、デュークといった名門大学に招待されて講演を行っている。
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