「決断できない日本」ケビン・メア

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決断できない日本 (文春新書)

【私の評価】★★★★★(95点)


■「沖縄はゆすりの名人」との報道で、
 国務省日本部長を更迭された
 ケビン・メア氏の一冊です。


 事実関係があまり報道されなかったので、
 不思議に思っていましたが、
 社会党系の活動家のネガティブキャンペーン
 だった
とわかります。


 不思議なのは、
 共同通信社が組織として
 それを支援したのか?
 ということです。


 安全保障の専門家に対する、
 武器を持たなければ、
 近隣諸国とは戦争にならない、
 解放してくれると信じている人たちの
 活動だと分かります。


・共同通信社の石山永一記者の取材姿勢・・・
 猿田佐世という女性・・・土井たか子氏が代表を務める
 「憲法行脚の会」の事務局長・・・学生たち一行は、
 辺野古のキャンプ・シュワブ基地のフェンスに
 「基地反対(NO BASE!)」の横断幕を掲げていました(p72)


■その後、福島原発の事故が起こり、
 メア氏には、日本の決断できない体質、
 現実を直視しない体質に
 イライラさせられたようです。


 日本は侍の国ではなかったのか。


 やはり、第二次世界大戦のように、
 現場は優秀でも、
 トップがあまりにも
 正しい決断をしていないということが、
 残念なようです。


・福島第一原発の安定化に向けた東電のロードマップは
 目標を羅列したもので・・・希望的観測を書き出した
 机上のプラン
・・・旧日本軍のエリート参謀たちは、
 補給の続かない無謀な作戦を立て、連合軍に挑むケースが
 多々ありました。そうした作戦計画を支えていたのは
 根拠のない「必勝の信念」だったり、過度な希望的観測(p227)


■この本を読んで、
 メア氏が非常に現実主義であり、
 論理的にはっきり言う人であると
 わかりました。

(ジョークも好きなようですが)


 このような人を失ったのは、
 非常に残念ですが、
 喜んでいる人もいるのでしょう。


 メアさん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・在沖縄米軍基地再編計画を実施すれば、沖縄本島の
 19%を占める米軍基地の面積は12%まで削減されます
 ・・米軍基地は劇的に減少するのです(p182)


・日本政府は毎年、名護市、辺野古地区を含めた北部地域に
 百億円もの補助金を出しています・・・私の知るかぎり
 区長たちは基地再編計画を支持しています。
 反対しているのは名護市の稲嶺進市長です(p58)


・多くの平和運動家たちは、「軍事力を放棄することで
 戦争は避けられる」と信じている
。この考え方は、
 私からいわせればナイーブで危険な考え方だと思います(p12)


・領土的野心を募らせている国や勢力に対しては、
 弱腰な態度を見せてはなりません。常に抑止力を
 見せ付けておく必要がある。安全保障においては
 基礎中の基礎の理論です(p164)


・中国商務部は、息のかかった企業を通じて
 沖縄の不動産や土地を活発に購入しています・・・
 中国が沖縄で総領事館を開く可能性を日本に打診した・・・
 何のために中国が沖縄で総領事館を開きたいか・・(p125)


・十二日午後)のことで、「東京電力から『在日米軍の
 ヘリは真水を大量に運べないか』という問い合わせが
 駐日米国大使館にあった」との情報が寄せられた・・・
 東京電力が原子炉冷却のための海水注入を躊躇している
 ことも示していました・・・数時間後、一号機は轟音と
 ともに水素爆発を起こし、建屋の上部は骨組みだけ・・(p27)


・「フクシマ・フィフティー」・・・二交代だとするなら、
 起きて活動している要員は二十五人にすぎない。ということは
 原子炉一機につき一チーム四人程度で作業を続けている・・・
 ワシントンの担当者は気が気ではありませんでした(p30)


・原発事故後、米国側は日本側に提供できる品目のリストを
 送った。ところが・・・長々とした質問が返されてきたことが
 ありました。・・・その性能や特徴に関する事細かな質問や、
 放射能で汚染された場合の補償はどうなるかといった暢気な
 問い合わせを返信してきたのです(p44)


・実は米国では過激派に乗っ取られた航空機が原子炉に突入し、
 原発が全電源を喪失した事態を想定するシミュレーション訓練も
 定期的に実施されています(p47)


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