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「生きかた上手」日野原重明

2006/10/09公開 更新
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生きかた上手


【私の評価】★★★★★(92点)


要約と感想レビュー

 「生きかた上手」という本ですが、内容の半分は、人間の【死】というものについて書かれてあります。


 つまり、人間は、死に向かって生きているということです。


人間は死に向かって成長する(精神分析学者のエリクソン)(p100)


 しかし、現在はなかなか人が死なない時代です。そして、死ぬときには病院で亡くなることが多く、身近に死を意識することが難しくなっています。


 だからこそ、【死】というものについて意識させるように導くのが教育であるとしています。聖路加看護大学の授業では、母親の死亡通知を書かせているという。


・聖路加看護大学の授業・・・「いま、あなたのお母さんが亡くなった。お母さんの知り合いにその死を伝えなければならない」という想定で、死亡通知の作文を書かせてみたのです。(p187)


 そのように死を意識すれば、生きていることに感謝することができるようになります。そして、自分自身、自分という人生をうまく生かすということが大切であるということがわかるはずです。


 そうした人間観、人生観を持つことができたならば、テクニックとしての成功哲学は何十倍もの効果を持つようになるのです。


・私は若い人にはいつも、自分の経験からこうアドバイスするのです。「30代ではこうありたい、40代ではこうなりたいという、できるだけ具体的なモデルを見つけなさい。そして、その人に一歩でも近づき、さらに超えるために何をすればよいか、とつねに頭を働かせなさい」と。(p59)


 いかに死ぬべきか、そしていかに生きるべきか、示唆に富んだ至宝の内容です。90歳の著者だからこそ、伝えることのできる人生の知恵です。★5つとしました。


この本で私が共感した名言

・ボランティア・・・他人のために役に立てたということは、つまり自分という存在が生かされたということであり、生きている実感をこれほど強く感じられる瞬間はありません。(p122)


・医師のあなたへ - その患者さんが、あなたの大切な人であっても手術をしますか?(p136)


・「何でも他人の倍やれ」「思いついたら明日ではなく、いますぐやれ」と父はいつも言っていました。(p228)


・お釈迦さまが弟子たちに伝授された「二段呼吸」という呼吸法も、息を吐いて、止めて、さらに吐くものだったといいます。十分に吐くことが、健康によい呼吸なのです。(p112)


▼引用は、この本からです。
生きかた上手


【私の評価】★★★★★(92点)



著者経歴

 日野原 重明・・・1911年生まれ。1941年聖路加国際病院の内科医となり、内科医長、院長を経て、現在、理事長、名誉院長。予防医学、終末期医療の普及に尽力する。


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