【書評】「中小企業のための、儲かるコンサル商売の始め方 ―リスク最小限に上手に立ち上げる5大ポイント」 五藤万晶
2026/09/10公開 更新
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【私の評価】★★★★★(90点)
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要約と感想レビュー
中小企業こそ「コンサル商売」をやれ
最近、中小企業や工場の社長さんが、「社長がいなくても現場が回る仕組み」や「仕入れ・在庫管理の手法」など、自社で培ったノウハウをパッケージ化してコンサルティングしている事例を知り、興味を持って手にした一冊です。
この本では、中小企業こそ、リスクが低く大きな収益が狙える「コンサル商売」に適していると説明しています。なぜなら、「コンサル商売」は少人数で始めることができ、在庫も不要で、粗利はほぼ100%だからです。
さらに、商品を売り込む立場から「教える立場」に変わることで、社会的な地位が向上します。また、支援先の実情を知ることで、他社の事例やノウハウを蓄積できるというメリットもあるのです。
世界を相手に商売が可能・・・コンサルティングは、場所に縛られない事業です(p11)
何をコンサルするのか
では、何をコンサルすればよいのでしょうか。それは、自社で培ってきたノウハウや知見です。社内では「当たり前」と思われているノウハウが、他社にとっては「お金を出してでも手に入れたい」ノウハウである可能性があるのです。
例えば、現場改善の進め方、採用・人材活用の仕組み、営業部門のIT化なども商品になるかもしれません。
本書では、営業活動の一環として無料で実施していた新製品発表会や事業説明会を、商品導入時の使い方やサービスの活用方法を解説する「有料の専門セミナー」に変える事例が紹介されています。つまり、本来「無償」で提供していた部分を切り出し、有償の商品にするという発想です。
例えば、これまで顧客の課題に応じて製品をカスタマイズし、アイデアを考えてプレゼンしても、受注できないケースがあったとしましょう。そこで、製品そのものではなく、その前段階にある「問題解決」の部分を商品化すれば、「問題解決コンサルティング」という新しい商品が生まれるのです。
「注文住宅における設計」とか、「オフィス家具販売のレイアウト」などで、設計やレイアウトなどを切り出して売ることは充分可能です(p17)
どうやって売るのか
「コンサル商売」を始めるにあたって、最初にやるべきことは、自社で培ってきたノウハウや知見を「パッケージ化する」ことです。パッケージ化することで、目に見えないノウハウが「商品」となり、具体的な営業ができるようになるのです。
ただし、「コンサル商売」には、「売り込みにいけばいくほど売れなくなる」という特性があります。したがって、積極的に売り込むのではなく、「教えてあげる」というスタンスで通常の営業活動に組み込んだり、「説明会」などを開催して価値を伝えたりすることが重要なのです。
また、「コンサル商売」の入口となる個別相談も、ネットから「〇月〇日〇時の個別相談に申し込む」と顧客自身に予約してもらう仕組みにします。こちらから顧客を追いかけるのではなく、こちらが設定した時間に顧客から来てもらう仕組みとするのです。
説明会をわずか3000円であっても、有料化したことによって・・・説明会は「売り込み」ではなく「価値の提供」へと変わり、自然な信頼が醸成(p33)
「コンサル商売」の副産物
私が特に面白いと思ったのは、「コンサル商売」を始めることで、自社の仕事の進め方やノウハウを体系化できることです。これは単に新しい収益源を作るだけではなく、事業承継にも活用できるのです。
また、高齢になった社長が第一線を退いた後、自社の経験を生かして「コンサル商売」に取り組めば、後継者の経営に細かく口を出す暇もなくなるかもしれません。
もちろん、「コンサル商売」で儲けることができれば最高です。しかし、自社のノウハウを整理し、次世代へ残すことができる。さらに、社長が長年蓄積してきた経験や知恵を、他社のために生かすことができる。
そうした「副産物」の中にこそ、「コンサル商売」の大きな価値があると感じました。五藤さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・自社が積み重ねてきた独自のノウハウを、他社に指導する(p17)
・仕入れの仕組み一つとっても、在庫管理や人材育成、物流体制、トラブルのさばき方、受注の仕組み、人事制度・・など、どれも他社が一目置く「ノウハウの結晶」だったりするのです(p25)
・一人でやっている「コンサルタント」が驚くほどたくさんいる・・知的ノウハウが武器になるため「少ない人数で高収益」が狙いやすい(p8)
▼引用は、この本からです

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五藤万晶 (著)、日本コンサルティング推進機構
【私の評価】★★★★★(90点)
目次
1 コンサル商売は『儲かる資産化戦略』である2 中小企業にフィットする"儲かる"コンサル事業モデルとは
3 宝の山は足元にある── 社内に眠る"換金可能な無形資産"の見つけ方
4 無形ノウハウを「自動で売る」導線設計と仕組みの構築
5 コンサル商売を収益部門・成長部門へと進化させる
著者経歴
五藤 万晶(ごとう かずあき)・・・1969年生まれ。2012年、株式会社ドラゴンコンサルティングを設立。同社代表取締役。これまで個人・法人併せて500以上の直接指導実績。コンサルティングビジネス専門のコンサルタント。「経営に役立つ本物のコンサルタント、コンサルティングを世に広めたい」という信念から独立。
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