「1日1トレで「声」も「話し方」も感動的に良くなる」阿部 恵
2022/10/08公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
今週、出張で聞くことになった講演会で、司会者の素晴らしい話し方と、講演者のみすぼらしい話し方の落差にびっくりして、話し方の本があったな、と手にした一冊です。著者はアナウンサー時代、「声が暗い」とダメ出しをされたという。確かに私の聞いた司会者の声は明るく歌っているかのようであり、一方の講演者の声は暗く小さく、ボソボソ話していて、内容がよくわからないのです。
では、明るい声と暗い声の差がどこにあるのかといえば、笑顔で話すことだという。著者は、誰もいないスタジオでニコニコ笑いながら収録する先輩を見て、明るい声の秘密が笑顔にあると気づいたのです。笑顔になる→明るい思考になる→声も明るくなる→相手に伝わるということなのでしょう。
・笑顔になるだけで声は明るくなる(p37)
話し方は、練習でよくなります。ちなみに著者は、1週間も話さなくなると、口の周りの筋肉の動きが悪くなって噛みやすくなるのに気づいたという。では、私たち素人はどんな話し方の練習をすればよいのでしょうか。
それは日頃から話すときに、テーマを持って話すということです。
例えば、「です」「ます」の最後までしっかり言う。
次の日には、間を作るために、語尾の句点(マル)を頭の中で入れる。
また次の日には、まず一言「話のテーマ」を言うようにする。
私たちは話す機会も少なければ、話す訓練も足りないのですから、このように日頃の話すチャンスをとらえて、意識的に話す訓練をしたほうがよいのでしょう。
・1週間休暇をもらうと、休み明けには途端に、この口の周りの筋肉の動きが悪くなっていることが実感されました(p45)
私たちは話し方については素人ですから、講演することになったら、このような本を読んで、話す訓練をしておけば、少しは「マシ」になるはずです。実際、AKBのメンバーがアナウンサーになると、話し方の訓練によってしっかりアナウンサーになっているのですから、練習で話し方は変わるのです。
話し方がみすぼらしいと、自分も恥ずかしいですし、聞いている人に伝わらないという意味で、相手の損失も大きいのです。聞いてくださっている相手のためにも一人ひとりの顔を見ながら、話しかけるように講演できるのが理想なのだと思いました。阿部 さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「まずは声を出す」、そしてもうワンステップ、「自分から声をかける」(p15)
・役者さんたちは、舞台から一番遠い席のお客様にもセリフが届くようにと、この母音でセリフ練習をしているそうです(p44)
・語尾をはっきり言うと自信が感じられる(p55)
・息を吸うと、「間」ができます(p89)
・1つの文章(ワンセンテンス)は1人(ワンパーソン)の人を見て話しましょう(p199)
・主役を「あなた」にして話す(p107)
【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
1章 気軽に話せる・声を出せる「マインド」 をつくる
2章 「伝わる声」 を手に入れよう
3章 たった8日で「伝わる話し方」を身につける
4章 わかりやすい話し方を身につける
5章 印象がよくなる話し方を身につけよう
6章 見た目も大事!魅せ方を身につける
著者経歴
阿部 恵(あべ めぐみ)・・スピーチコンサルタント。早稲田大学大学院卒業(国際関係学修士)。中部日本放送(CBC)アナウンサーを経て、国会議員政策担当秘書へと転身。演説に困り涙する地方議員の姿をきっかけにスピーチコンサルタントの道へ。スピーチ指導は元総理夫人、議員、経営者、ビジネスパーソンなど6千人超。自治体や大手民間企業で講演・研修講師も務める。
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