「お金の科学 大金持ちになる唯一の方法」ジェームス・スキナー

【私の評価】★★★☆☆（79点）

要約と感想レビュー

　お金の本かと思ったら、お金を稼ぐマインドセットの本でした。思いの力が富を引き寄せ、仕事がその富を受け入れる手段になるということです。つまり、自分の望んだものを引き寄せる力を私達は持っているということ。多く与えるほど、多く得るということです。自分が望むものを得るにふさわしい種蒔きをしていけば、仕事を通じてそれは得られるのです。

　まず、自分が求めるものを引き寄せるために、自分が何を求めているかイメージしなくてはなりません。そして、知識が必要であれば、知識を得ればよい。プラスの言葉を使って、すべてのものに感謝する。イメージにふさわしい友人を作る。敵を作るのではなく、自分を助けてくれる友人を作っていくのです。

・まず、心において所有しよう・・・自分の余暇の時間をできるだけ多く、このイメージを想像することに費やすことにしよう（ｐ98）

　そして富を受け取る法則は、行動することです。多く与える人が、多く受け取ることができます。種を蒔いた人が、それを収穫できるのです。仕事を通じて、受け取るべきものを受け取ることができるよう、仕事という仕組みんの中に自分を置きましょう。

　あなたは専門家となって豊富な情報を持ち、感動のサービスを作り出し、新しい価値を作り出すことができます。他人の不満足を解消し、他人の中に幸せを作り出すことができるはずです。より多くの人が、あなたの商品、サービスによって喜んでお金を払ってくれるようにしましょう。

・仕事をしなければならない。力が及ぶ限りの種蒔きをしなければならない（ｐ141）

　この本の面白いのは「豊かさマインド」のところでしょう。私たちは自由資本主義社会に生きています。だから、自由に商品やサービスを開発し、それを他人に売ることができるのです。もし、仮に1億円を持っている人と、何も持っていない人がいたとしましょう。何も持っていない人が1億円のサービスを開発し、1億円を持っている人に売ったとしましょう。すると1億円を持っている人と、1億円のサービスで満足した人が存在することになるのです。そして、またその1億円の金は、1億円の満足に支払われるのです。

　このようなサイクルを繰り返すことで、お金は「豊かさマインド」を無限に作り続けることができるのです。これが自由資本主義社会の本質ということなのです。つまり自由資本主義の本質は「競争」なのではなく、豊かさを与えること、そうした物やサービスを作り出すことにあるというのです。

・富は競争マインドではなく、豊かさマインドによって作られる（ｐ51）

　最後の章は、お金持ちになってから、お金を減らさないコツが書いてありました。節約すること、常にビジネスを行う、税理士と相談する、価値あるものを買う、富を楽しむということです。

　お金を持っているから、質の高い経験をすることができ、やりたいことをやれるし、やりたくないことを断ることができます。そして、お金があれば人を助けることができることも大きいものです。生きたお金を使うようにすることが大事なのでしょう。

　お金持ちになるためのマインドセットを、教科書的に網羅している一冊でした。スキナーさん、良い本をありがとうございました。

この本で私が共感した名言

・最も大きなリスクは、リスクのない生活を送ろうとするリスクだ（ｐ27）

・集中するものは、拡張する（ｐ38）

・自分自身を成長させ、周囲のすべての人の成長と成功に貢献する（ｐ111）

・あなたの会社や商品がほかのありとあらゆるものよりも、選ばれるべきたったひとつの理由は何か（ｐ235）

▼引用は、この本からです

【私の評価】★★★☆☆（79点）

目次

第１章　始めよう―誰でも大金持ちになれる
第２章　引き寄せの法則―お金持ちのマインド
第３章　受け取りの法則―お金持ちの行動
第４章　人生の法則―お金持ちの生き方
第５章　応用の法則―あなたにもできる

著者経歴

　ジェームス・スキナー・・・1964年、アメリカ合衆国生まれ。19歳で来日し、早稲田大学で国際ビジネス論を学ぶ。その後、アメリカ国務省、日本電気(NEC)、財団法人日本生産性本部、フランクリン・コヴィー・ジャパン会長、2000億円の資産を運用するヘッジ・ファンドの会長、経済評論家などを経て、現在は経営コンサルタント、セミナー講師。

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