「天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ」北野 唯我


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【私の評価】★★★★☆(87点)
要約と感想レビュー
■どうして大企業では
大改革ができないのか。
なぜ、アップル創業者の
スティーブ・ジョブズが
アップルから追放されたのか。
その後のアップルは、
再びジョブズを呼び戻すまで
創造的な製品を発表できませんでした。
天才を凡人・秀才が殺す理由を
関西弁の犬が教えてくれる一冊と
なっています。(原作はブログ)
・凡人→天才への気持ちは、冷たいものや。凡人は、成果を出す前の天才を認知できないから、できるだけ排斥しようとする傾向にある。コミュニティの和を乱す異物に見えるんや(p40)
■まず、凡人にとって
天才の言っていることは
破天荒であり理解できません。
多数の凡人は、
天才の意見を無視します。
秀才にとっては
天才の言っていることは
論理的ではないので
承認することはできません。
証明されていない意見を秀才は
承認できないのです。
さらには、頭の良い秀才にとっては
天才の底知れぬ能力に
嫉妬するという面もあるという。
・『秀才の嫉妬は根深い』ということや。ええか、天才にとって秀才というのはホンマに"両極端な存在"であることが多い。右腕になるか、強敵になるか、どちらかや。つまり、めちゃくちゃ助かるか、めちゃくちゃ邪魔してくる存在。どちらかになることが多い(p148)
■私の経験からも
頭の良い秀才の嫉妬ほど
怖いものはないと思います。
その反面、味方にすれば
これほど心強いものもない。
自分が正しいと確信しているが
ゆえに手に負えないのです。
北野さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・天才は「世界を良くするという意味で、創造的か」で評価をとる。一方で、凡人は「その人や考えが、共感できるか」で評価をとる。天才と凡人は「軸」が根本的に異なる(p266)
・凡人には武器がある。天才を殺すことができるナイフを持っている。そのナイフの名前は『多数決』なんや(p44)
・凡人はオセロや。オセロゲーム。凡人ってのは、成果を出す前の天才にはホンマに冷酷や。恐ろしく冷たい。だども、成果を出した途端、手のひらを反す。すごい!すごい!天才!って言いだす(p49)
・天才と秀才・・・両者がもしディベートしたら、絶対に秀才が勝つ。なぜなら、再現性は才能の中で一番『説明能力』が高いからや(p66)
・科学ってのは"失敗しまくり"・・・成功の上澄みだけを教科書で学んできた『秀才』は、自分は科学を使いこなせると勘違いする。なぜなら自分で『失敗しまくったこと』がないからや。つまり、失敗したことない秀才が、組織の上に立ち、サイエンスを振りかざしたとき、天才を殺してしまう(p157)
・先生・・・秀才の一種。よかれと思って、天才のことを指導するが、天才にとっては好奇心を殺す存在に映る(p95)
・凡人タイプが秀才に支援してもらうための方法がある。それは『相手の発言』をできるだけたくさん使うこと、や・・・以前、○○さんは・・とおっしゃっていましたよね?(p136)
・彼ら(秀才)に助けを求める最強の質問が『あなたならどうしますか?』と自ら教えを請い、その方法を愚直にやってみることや。これができひん凡人がホンマに多いんやけどな(p123)
・大企業がイノベーションを起こすために必要なのは、『若くて才能のある人と、根回しおじさんだ』・・(p175)
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【私の評価】★★★★☆(87点)
目次
1 才能ってなんだろう
2 相反する才能
3 武器を選び、戦え
著者紹介
北野唯我(きたの・ゆいが)・・・兵庫県出身、神戸大学経営学部卒。就職氷河期に博報堂へ入社。ボストンコンサルティンググループを経て、2016年、ワンキャリアに参画。現在取締役として人事領域・戦略領域・広報クリエイティブ領域を統括。
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