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「オーマイ・ゴッドファーザー 頑固親父のデタラメ教育論」岡根芳樹

2020/02/26公開 更新
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「オーマイ・ゴッドファーザー 頑固親父のデタラメ教育論」岡根芳樹


【私の評価】★★★★★(91点)


要約と感想レビュー

めんどくさい父親

著者の父は満州で生まれ、敗戦で満州から命からがら日本まで逃げてきたという。そのせいなのかギャンブルはしない、お菓子は食べないが酒は飲む。酒を飲むときはつまみのみ。スパゲッティは食べないが、中華は食べる。映画は大好きだがハリウッド映画だけは観ない。要はめんどくさい父親なのでした。


著者が親父から学んだのは、何でも経験してみるということです。だから著者は子どもに「危ないからやめなさい」と言ったことがないというのです。怪我をすることを恐れれるよりも、怪我から立ち上がってみる経験をするチャンスを失うのが怖いのです。たとえ怪我をしても、そこから学び、前向きに進んで行ける人間になることのほうが大事なのです。


食い物なんか腹が膨れりゃ何でもええんや。それよりいい音楽を聴け。いい映画を見ろ。面白い本を読め(p11)

やせ我慢と自己責任

この偏屈で頑固な父親の説教には、一本の筋が通っていました。それは、やせ我慢と自己責任です。自分の子どもに対し「人生は面白かどうかが大事やぞ」という。受験勉強も暗記ばかりで頭が悪くなる。物事を考えることができなくなるという。ドン・キホーテこそバカで狂人だが、純粋で品格があって無敵で幸せ者だという。平凡で安泰な人生がいいなどという普通の親とはまったく違うのです。


つまり、やせ我慢と自己責任という考え方がないと、人の心の痛みや本質に気づくことのできない人間になってしまうのが著者は怖いと言います。自分で考えて行動して、うまくいかなければ自己責任。そこから反省点を見つけて、再び挑戦するのが人生なのです。こうした挫折の気持ちを知り、立ち上がる強さを持たなければ、自律した人生を送ることは難しくなってしまうのです。


「ええか良樹。勉強でもスポーツでも何かを成し遂げるためにはやな、やせ我慢が必要やぞ。自己責任において何かを犠牲にすることが交換条件ちゅうことや。このやせ我慢と自己責任ちゅう感覚が無いのに無理やり勉強しとるとやな、途中で挫けたときに『××のせいで自分の人生は台無しになった』とか言い出しよって・・(p67)

粋な大人との出会い

自分も大学生のとき、ルイ・ヴィトンのカバンを持っていて、叔父さんに怒られたことがありました。ブランドを持つのではなく自分がブランドになれ!と教えてくれたのだと思います。最近そうした粋な大人と出会っていないなぁと寂しく思いました。岡根さん、良い本をありがとうございました。


なお、この本は「読書のすすめ」の清水さんからご紹介され読んだ本ですので、ぜひ「読書のすすめ」からご購入ください。


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この本で私が共感した名言

・ブランド自体はええかもしれんけどやな、ブランドにまみれて自慢しとる奴は最低やぞ。自分は中身のない空っぽの人間や、ちゅうて公言しとるようなもんや!身につけるもんは何でもええから、てめえ自身がブランドに成れ!ちゅうんや!(p208)


・人間として美しく生きるためにはやな、粋でなきゃあかん」「粋って何なん?」「粋ちゅうのはな、やせ我慢のことや」「へええ」「時代劇の侍を見てみろ。みんなやせ我慢しとるやろ・・(p58)


・世の中にはいつの時代にも仕掛ける側の人間がおるやろ・・・仕掛けた奴らは上手くいけば手柄や褒美は独り占めし、まずくなればさっさと逃げていく。後に残された者は自分たちを被害者やと主張し、泣きわめく・・・うまい話をする奴もそれにただ乗っかる奴も、どっちにしてもクソ野郎や。せやけどな、一番あかんのは被害者になることや(p213)


・挫折をしたことのない奴は弱いぞ・・・失敗しても何とかなるうちは、半人前や。何ともならんときに、それでも自分で立ち上がれるのが一人前。挫折こそ人生の一番の勉強や(p197)


・人生にも苦しみが必要やし、痛みや悲しみもとても大切なんやぞ。それがない奴は、人の心の痛みはわからん(p128)


「オーマイ・ゴッドファーザー 頑固親父のデタラメ教育論」岡根芳樹
岡根芳樹、エイチエス


【私の評価】★★★★★(91点)


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目次

序 章 毒書のすすめ
第1章 子どもを子ども扱いするな
第2章 変なことをしろ! 変人であれ
第3章 粋に生きろ! やせ我慢という美学
第4章 受験勉強するな! 頭が悪くなる
第5章 子どもに関心を持つな
第6章 馬鹿力を磨け
第7章 心に闇を持て
第8章 常識を疑え! 反対側から見ろ
第9章 人生は大袈裟に生きろ
第10章 自分を信じるな、 雑学から学べ
第11章 挫折しろ! 挫折してこそ一人前だ
第12章 行列には並ぶな
第13章 覚悟と大義を持って生きろ!
終章 ゴッドファーザー パート2



著者経歴

岡根 芳樹(おかね よしき)・・・1964年和歌山県出身。ソーシャル・アライアンス株式会社 代表取締役社長。営業、コミュニケーション教育を提供する同社にて、企業や組 織に対し実際の現場を想定した即効性のある研修を提案。机上 の空論ではない自身の営業経験を活かした成果にこだわる人 材教育、ユニークかつ実践的なトレーニングには定評がある。 人気講師、トレーナーとして全国各地を飛び回る一方絵本作家 としての顔も持つ多才な人物である


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