【書評】「期待以上に人を動かす伝え方」沖本 るり子
2020/02/25公開 更新
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【私の評価】★★★☆☆(76点)
要約と感想レビュー
最初に「何を伝えるか」を宣言
仕事で使う説明の作法、伝え方をまとめた一冊です。仕事は雑談ではありませんので、短時間で必要十分な内容を伝えなくてはなりません。
聞いている人が「何を言っているのかわからない」「唐突感があるんですが・・」と言うようではまずいわけです。順序だてて論理的に、具体的に説明する必要があるのでしょう。
最初に「今から何を伝えるか」を宣言することで、相手は話を聞く準備ができます・・「林さん、お願いがあるんです。お願いことは、・・・(p43)
注意は感謝してから伝える
後半の応用編は、実務で使っていくために訓練が必要だと思いました。
ダラダラ話す人は短く話す。自分のことばかり話す人は、相手の思いや行動を繰り返して受け止めてあげる。注意するなら、普段の感謝を伝えてからお願いする。
わかっていてもなかなか言えないのが、コミュニケーションなのでしょう。
代替案はないが、反対の意思表示をしたい・・・「そんな考え方もあるんですね。なお、私には提案できるものがなく、申し訳ありません。納得感がまだないので、今は賛成できないだけです(p149)
伝えるべきは伝える
相手を尊重しつつ自分の思いを伝えるアサーション(assertion)は、日本人にとっては壁だと思いました。感情は横に置きつつ、相手を尊重することを言う一方で、伝えるべきは伝えるのが難しいのです。
なお、同じことを言っても相手との信頼関係によって結果は大きく変わりますので、その点は別の配慮が必要です。沖本さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・相手に動いてもらうためには、依頼事には必ず「いつまでに」という期限も併せて伝えましょう(p81)
・アルバイトに注意したい・・・普段の感謝+お願いごと(p143)
・謙虚さは美徳ではない!・・・
×「お口にあうかどうかわかりませんが」・・
○「丸の内でお土産人気1位という評判の限定ものです(p75)
・期待以上に動いてもらえる人に・・・お水を飲ませてください。のどが渇いて倒れそうなんです。財布には7000円しか入っていません。のどを潤せば、今すぐAさんの苦手な資料分析のお手伝いができます。今、お水を飲ませてください(p34)
・仕事を丸投げしてくる人に・・・「先輩、任せてくださってありがとうございます。ただ、先輩にもご協力いただきたいです。現状は、休憩なしで作業しても間に合いません。なぜなら、私の仕事の速度では、先輩ほど速くないからです。先輩にもご迷惑をかけることになると考えられます。先輩のご協力があれば、時間内に終え、先輩の評価がさらに上がります。先輩、ぜひご協力ください」(p165)
【私の評価】★★★☆☆(76点)
目次
Chapter1 "伝える"のゴールは「相手を動かす」こと
Chapter2 人に動いてもらえない伝え方
Chapter3 人が動き出す伝え方
Chapter4 人が"期待以上"に動き出す伝え方
Chapter5 こんなときどうする? 人を動かしたいシーン別伝え方
著者経歴
沖本 るり子(おきもと るりこ)・・・1分トークコンサルタント。株式会社CHEERFUL代表取締役。広島県生まれ。江崎グリコ株式会社等を経て、管財商社に入社。業務改善・業務改革のプロジェクトマネジメントを行い、30代前半で取締役になる。やがて会社は倒産。「聞き手が内容をつかみやすい話し方」「聞き手が行動に移しやすい伝え方」を研究。
その第一条件が「話を1分以内にまとめる」ことと気づく。「5分会議」™では、「立場上どんなにえらい人でも、意見はすべて1分以内にまとめる」ことを提唱。
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