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「まさか! の高脂質食ダイエット」グラント・ピーターセン、金森重樹

2019/12/26公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(81点)


要約と感想レビュー

最近、糖質制限による食事がダイエットに効果的という書籍が、増えてきたように感じます。本書も、人類は長い間、肉食に近い雑食であったのであり、糖質の少ない動物性脂肪の多い食事を提唱しています。人類が炭水化物を食べ始めたのは、農耕をするようになった1万年ほどしか経っておらず、人類はまだ炭水化物に適応していないのです。

ヒトはタンパク質と脂質が摂取されれば、肝臓と腎臓の働きによって1日に最大150グラムの糖を作り出すことができるという。さらに炭水化物を食べなくなると、太らないだけでなく、目やにが出なくなったり、花粉症などのアレルギーがなくなる人もいるという。


・地球に人類が誕生してから99%のあいだ・・約250万年前から人が穀物を育てられるようになった約1万1000年前まで・・炭水化物は、ほとんどないか、ときにはまったくなかったのだ(p60)


炭水化物を食べると血糖値が上昇し、それを抑えるたにインスリン値が上昇します。インスリンは糖を脂肪として体に蓄積し、結果してヒトは肥満体となっていくのです。インスリン値が上がることで、さまざまな病気の原因にもなっているのす。


そもそもヒトは食糧が少ないことを前提に設計されており、血糖値が高いときに短時間に脂肪を蓄積し、その脂肪で生き伸びてきたのでしょう。ヒトは現代社会のように常に血糖値が高い状態が続くことを想定していないので、高血糖は多くの病気を作り出してしまうのです。


・有史以前のわれらが祖先は、炭水化物がごく少ない時代に生き、脂肪・・食べた脂肪と蓄えた脂肪を燃料とし、脂肪から燃料を取り出す能力を私たちに受け渡した(p250)


「脂肪が体に悪い」というイメージは、砂糖業界による捏造だったという記載に驚きました。1960年代に「高脂質の食事が心臓病を引き起こす」との研究成果は、砂糖研究財団が資金提供を行った結果であったというのです。砂糖業界が金を出して都合のいい「心臓病の原因は高脂質である」と誘導したのです。


現在も砂糖をじゃぶじゃぶ入れた飲料水やお菓子が売られています。業界もそれで稼いでいくために必死なのですね。ただ、糖質制限した毎日の食事はイメージが湧きませんでした。少しづつ生活に取り入れていきたいと思います。ピーターセンさん、金森さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・腸の長さ(メートル)を体長(メートル)で割った「腸/体長比」によれば食性が草食のウシ22~29倍、羊27倍。食性が肉食のライオン3.9倍、オオカミ4倍、ネコ3~4倍・・ヒトは4.5倍なので、ほぼ肉食の雑食と考えられます(金森)(p14)


・脂質は、血糖値もインスリンも上昇させない・・炭水化物を一緒に食べなければ、脂肪は燃料となる・・妙な話と思うかもしれないが脂質を摂取することこそが、太らないどころか脂肪を減らす唯一の方法なのだ(p63)



グラント・ピーターセン、金森重樹、きずな出版


【私の評価】★★★★☆(81点)


目次

1 なぜ糖質を断ち、脂質を摂るべきなのか
2 食べてもいいもの、食べてはいけないもの
3 本当に効果がある運動のやり方
4 病気を防ぐために知るべき体の仕組み
5 食習慣を変えるための思考と行動


著者経歴

グラント・ピーターセン(Grant Petersen)・・・サンフランシスコの自転車メーカー、リーベンデール(Rivendell)の設立者。元・米ブリヂストン社のマーケティングディレクター。ライターとしても活動し、多くのメジャーなアウトドア雑誌/自転車雑誌に寄稿している。


金森 重樹(かなもり しげき)・・・1970年生まれ。東大法学部卒業後、フリーター時代に1億円超の借金をつくる。不動産会社に就職後、29歳で行政書士として脱サラ。現在は不動産、建築、介護事業など年商100億円の企業グループオーナー、ビジネスプロデューサー。20代のころから恒常的に体重が90キロ近くある肥満体型だったが、高脂質・断糖食ダイエットを実践した結果、2カ月で58キロまで減量することに成功。現在はツイッターを中心に、高脂質・断糖食ダイエットの普及活動に取り組んでいる。


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