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【書評】「人生が変わる食習慣 「食」「心」「手当て」で整える自分と家族の暮らし」佐藤 宏美

2025/09/26公開 更新
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「人生が変わる食習慣 「食」「心」「手当て」で整える自分と家族の暮らし」佐藤 宏美


【私の評価】★★★★☆(86点)


要約と感想レビュー


「食」が体と心の基礎

著者は31歳のときに、半年で17kgも痩せてしまい、倒れてしまいました。検査をするも異常は発見されず、原因はわからなかったのです。当時は、朝は抜き、昼食は外食、夜は飲みに行くという生活で、バターたっぷり、脂たっぷりのジャンクフードばかり食べていたら、朝起きるのがつらいし、冬場の冷えにも困っていました。


自然食の東城百合子氏と出会い、お米と一汁一菜で著者の体調は上向き、「食」が体と心に影響することを体感したのです。つまり「食」と「心」と「体」が関係し合っているのであり、特に「食」が大きな影響力を持っているということなのです。


体調不良から、私を救い出したのは「食」の改善でした・・カップ麺やポテトチップスが食卓の主役となり、「お腹がいっぱいになれば何でもいい」と思っていました(p14)

食卓は人と人がつながる場所

著者は「食」の大切さを学ぶうちに、食事が自分の「心」と深く関係していることに気づきます。家族の食事を用意しながら、今日もみんなが元気でよかったな、と心の中で思うことができるようになったのです。


また、子どもが不登校になったときも、うるさいことはいわないようにしながら、毎日、心をこめて食事をつくったという。食卓で皆で食事をすることで、人と人とのつながりが感じられ、不登校も解決していったのです。


食卓は、ただお腹を満たすだけではなく、人と人がつながる場所なのです。こうした「食」を通じた人と人のつながりが、地域の親子が抱える問題を解決できるのではないかと考え、著者は子どもが無料で食べられる「子ども食堂「おりざの食卓」」を運営するようになるのです。


「何を食べるか」と同じくらい「誰と、どんなふうに食べるか」も大切です・・食卓は、ただお腹を満たすだけではなく、人と人がつながる居場所になります(p4)

「子ども食堂」の存在意義

「子ども食堂」のメリットは、親子が週に一度は食事をつくらなくてよい時間を持て、心身をリフレッシュできることです。そして、同じ食卓を囲むことで自然と会話が生まれ、親子関係や地域のつながりも作られるのです。


核家族やが当たり前の現在、特にシングルマザーにとっては、身近に相談できる相手ができるだけでも安心できるのです。


特に子どもにとっては、「あなたの存在をちゃんと見ているよ」という安心感を与えることが、大切であり、仮に家庭に居場所がないとすれば、「子ども食堂」が安心できる場所となり心の支えとなると著者は確信しているのです。


東城先生の勉強するグループが全国各地にあり、そこで話を聞いてもらえたことが、何よりの心の支えになりました(p92)

お米と一汁一菜

著者の思いは、日本人の食の中心にあった「米」をもう一度、暮らしの真ん中に取り戻したいということです。お米と一汁一菜で、体の健康も心の健康も取り戻せる可能性があるのです。


実際、著者の玄米食の料理教室に参加してくれる人は、何らかの体の不調を抱えている人だったり、人間関係の問題を抱えている人が多かったという。


まず、食事改善の最初ステップは、よく「噛むこと」です。噛む回数の目安は、健康な方なら30~40回、病気の方なら100回です。それから、「玄米」「天然の塩」「梅干し」「ぬか漬け」「一夜漬けのような発酵食品」などで食事の内容を改善していきましょう。


佐藤さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・ぬか漬けがおすすめですが、毎日の手入れが難しい方は塩麹を使えば、一夜漬けでも発酵食品が手軽につくれます(p43)


・パンやパスタが、実はあなたの腸にダメージを与え、体内に毒素を放出・・小麦製品に含まれるグルテンは、近年の研究によって、さまざまな健康問題と関連している可能性が指摘されています(p63)


・学校給食も米を中心とした食事からパンを中心とした食事へと変わりました・・アトピー性皮膚炎をはじめとするさまざまな健康問題の増加につながったと考えられています(p65)


・箸づかいは、毎日の食事をただの「栄養補給の時間」ではなく、「心を育てる時間」へと変えてくれる、小さくて大きな文化の継承です(p164)


▼引用は、この本からです
「人生が変わる食習慣 「食」「心」「手当て」で整える自分と家族の暮らし」佐藤 宏美
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佐藤 宏美 (著)、日刊現代


【私の評価】★★★★☆(86点)


目次


第1章 自然に寄り添う暮らし
第2章 暮らしが変わる「食」の基本
第3章 食がつなぐ家族と「心」
第4章 自然の力を生かす「手当て」


著者経歴


佐藤 宏美(さとう ひろみ)・・・料理教室「おりざの家の自然食料理教室」や子ども食堂「おりざの食卓」を開催し、のべ2万人に自然食の提供を行っている。食を通して「自然に添った生き方」の学びを伝え続けての活動を30年継続している。


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