「集中力のひみつ」伊藤丈恭
2019/11/26公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
■演技トレーナー伊藤さんの書籍
「緊張をとる」から3年、
第二弾のテーマは「集中」です。
その集中する手法は、
テニスのインナーゲームと同じ。
別のことに集中すること。
瞑想なら呼吸を意識する。
テニスなら「バウンス、ヒット」
ゴルフなら「バック、ヒット、ストップ」
とリズムを意識する。
ボールに集中するためには
ボールに集中しようとしては
いけないのです。
・瞑想は呼吸に意識を持って行って、誘導されて『無』になるんだ(p45)
■その他、細かいテクニックも
紹介されており、
これも合理的なものです。
分解してハードルを下げ、
ちょっとした楽しみを見つける。
ちょうどいいルールで縛る。
相手とゲームする。
集中しようとするのではなく
手放して気軽にやれるようにして
考えないようにするのです。
演技という世界の一流の教えは、
ビジネスの業界でも通用する
一般的な技術なのです。
・仕事を要素に分解して、何か一つでも興味持てるもの・面白みを探すねん。・・役作りも、無理に役を好きになろうとしても無理。まず一つ好きなとこを見つけるねん。そしたら共感して勝手に心が動くから(p160)
■前著「緊張をとる」の延長線にある
集中力というテーマに絞った
書籍でした。
実際にワークショップの形でやると
その効果が実感できて
いいんだろうなと思いました。
伊藤さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・操作できないゾーンを目指すんじゃなく、意識してできることをやるだけだ(p89)
・俺は演技が伸びることはあきらめないけど、一回一回の練習はあきらめたいんだ。無理強いしないから、心は楽。だから感じやすい。『ハードルを下げれば感覚が上がる』(p134)
・1分で集中状態に入れる・・『ダルマさんが転んだ』って遊びだ・・楽しんでやるんだぞ・・二回目は・・・動くとき服も足も音をたてないようにするルール・・次は負けないように。これも楽しまなくていいから・・で、勝ち負けは置いといて、三回のうちどれが楽しかった?・・じゃ、どれが一番集中した?(p50)
・躊躇せえへん子は教えがいがあるし、ホンマ伸びる。中途半端に才能ある子が一番面白くない。恥ずかしい失敗したくないから守りに入って、躊躇して伸びひん(p10)
・意識を向けて行動してれば、心が誘導されてその感情が生まれるっていう演技法・・気持ちがあって行動を起すのが日常。行動を起こして気持ちを誘導するのがスタニスラフスキー・システムじゃ(p208)
芸術新聞社 (2018-03-20)
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【私の評価】★★★★☆(86点)
■目次
序 集中力は直接操作できない
第1話 感受性の集中
第2話 感受性の伸ばし方
第3話 論理性の集中
第4話 集中力の鍛え方
第5話 ハードルを下げる
第6話 集中力でアイデアを出す
第7話 集中力を伸ばす心構え
第8話 楽しみやすくする
第9話 慢心が集中力を奪う
終話 その後
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