「(無)意識のすゝめ: 苦手がなくなる!意識するほど動かない「自分の心」の操作術」伊藤 丈恭

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(無)意識のすゝめ: 苦手がなくなる!意識するほど動かない「自分の心」の操作術

【私の評価】★★★★☆(87点)


■著者は"無意識"を利用した演技指導を
 行う演技トレーナーです。


 その方法は
 スタニスラフスキー・システムと
 メソッド演技を組み合わせたもの。


 具体的には、考えて演技するのでは
 なく、その役の人になって
 簡単な動作をしてみる。


 最初は目指す演技と
 反対の演技をやってみて
 目指す演技を無意識で感じてみる。


 そうした簡単な動作から
 その役の人の気持ちが見えてくる
 というのです。


・スタニスラフスキー・システム・・
 同じような意識を持って行動することを
 先にすれば、無意識のほうが身体の活動に
 影響され、感情を呼び起こすことができる
 という考え方です(p18)


■そうした心の動きを極めた著者は、
 集中したいなら
 集中しようとしないことだという。


 集中したいなら
 自分の呼吸に意識を集中してみる。
 過去を思い出してみる。


 そうした集中と別のことに
 意識を持っていくことで
 逆に集中している自分がいる
 ということです。


・集中力について・・例えば瞑想・・・
 まずは集中もリラックスも何も考えず、
 ただ呼吸のみをする。
 意識を呼吸のみに向け続ける。
 これが集中になり、いつの間にか
 リラックスしているという順番です(p78)


■無意識というか潜在意識を使った
 「インナー演技」という内容でした。


 お芝居指導の業界では、
 ろくな指導・教育もせずに
 あそこがダメ、ここがダメと
 ダメ出しする人が多いのだという。


 指導法を学んだことのない指導者が、
 演技を初心者に教えて、
 「自分で考えろ」などと言う指導法を
 厳しく批判しています。


 伊藤さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・メソッド演技・・・個人的な
 思い出によって役の表現に合った
 感情を引き出していきます(p18)


・アイゼ・アプローチ・・・
 「嘘のない演技のために嘘から始める」・・・
 すぐにやめて、本来そこで求められている
 演技に戻ります。あくまで演技のための
 スターターとして型を利用するわけです・・


・初対面の人の前で大声を出しながら、
 バカ丸出しに全身を動かすことを
 やってもらうのがこの
 「大きな声を出す」練習です(p29)


・ハムレットの置かれている状況に
 意識を向けながら、簡単な目的のために
 動いてみる。動いていると・・・
 心は自ずと誘導され、そこで初めて、
 ハムレットらしい感情が
 生まれてくるわけです(p32)


・台本の黙読や棒読みから徐々に始めて、
 本能のままに身体を動かしていったほうが
 正しいんです・・・結果的にはこれが近道。
 ハードルが低いところから始めるというのは、
 そういうことです(p34)


・クラスの練習でも、僕は生徒にしょっちゅう
 「失敗してもいいんだよ」と声をかけています。
 「必ず上手くやれ、失敗するな」と命じた
 ことは一度もありません・・・
 ちゃんとやろう、確実に演じよう、
 と小さくまとまりつつある時は、
 わざと「失敗して」と求めます(p50)


・話している台詞や行動と内面の意識がずれ、
 バラバラ・・・外と中を一致させる練習・・
 行動を口に出していくんです。
 ホームの駅員が指差し確認しているのと
 同じです(p106)


・仕事のために・・練習をする人なら・・
 「明るくて人好きのする、話し振りに誠意がある
 営業マン」になりきって話し、動いてみる
 気持ちの良さによって、無意識の感情を
 誘導していくアプローチです(p183)


・個性の強い人は、演技でも職業でも、
 一般的に良いとされている人のように
 なろうとするんです。その憧れが強いと
 今の自分の武器に気付けないので、
 だから理想を諦めるのが大事なんです(p112)


・明石家さんま・・「落ち込むって
 お前凄いな、ウケると思ってるんか。
 俺、ウケようとおもったことないもん」・・
 俺はこれだけ頑張った、だから絶対に
 結果を出さなきゃ、となっては
 余計に緊張してしまう人にほど
 届いてほしい言葉です(p59)


・男性生徒は感情を思い切り開放させるのが
 難しいです・・思考のスイッチが入ったら、
 無意識の感情や欲求を外に出すフタが
 閉まってしまいます。
 まずは、思考のスイッチを
 切れるようになることです(p53)


・一流のネガティブとは、謙虚さなんです。
 ネガティブも、謙虚と言い換えると途端に
 良い意味、それこそポジティブな印象に
 変わるでしょう(p162)


・直接リラックスしよう、感情を引き出そう
 とするのをやめて力みをとってしまえば、
 脳が緩んで乗ってきたり、無意識の奥から
 感情が湧き上がってきたりする(p170)


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【私の評価】★★★★☆(87点)

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■目次

はじめに 失敗を怖れるすべての人へ―心を誘導する「アイゼ・アプローチ」とは
第1章 すぐ緊張してしまう人へ―誰でも殻を破れる
第2章 プレゼンや営業が苦手な人へ―誰でも緊張しにくい人になれる
第3章 なかなか集中できない人へ―集中したければ集中を忘れる
第4章 なぜ「アイゼ・アプローチ」は効果的か―僕自身の、殻を破ってきた話
第5章 いつも前向きがしんどい人へ―百パーセントポジティブの考えは捨てよう
第6章 仕事と人生をもっと楽しみたい人へ―二段階思考のすすめ



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