「クレイジーで行こう! グーグルとスタンフォードが認めた男、「水道管」に挑む」加藤 崇

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クレイジーで行こう!  グーグルとスタンフォードが認めた男、「水道管」に挑む

【私の評価】★★★★★(92点)


■アメリカ・シリコンバレーで
 人型ロボットベンチャーをグーグルに売り、
 水道管の劣化を予測するベンチャーを50.1%
 栗田工業に売却した著者の日常です。


 商品を開発しながら
 カンファレンスで商品説明し、
 興味がありそうな人に
 アポイントを入れていく。


 さらに、客の要望を聞きながら、
 商品は改造され、
 時にはロボットから
 機械学習に変わっていく。
 そのスピードにびっくりしました。


・メールと電話である程度までしっかりと話を進めて、
 先方との接点が明確になったところで、
 さらに具体的な話に進むために飛行機で先方に会いに行く。
 理想形は、こんな流れだろう(p135)


■面白いところは、
 ベンチャー企業向きの人というのは、
 日本にもアメリカにも
 どこにでもいるわけではないということ。


 日本よりアメリカには多いのでしょうが、
 人の性格はそれほど変わるものでは
 ないのです。


 どこかに存在する
 才能があって新しいことに
 挑戦することが好きな人を
 探し出すのです。


・情熱のない人たちを、情熱ある人たちに
 変えることは難しいんだ。
 ただ、日本にも、加藤さんのように変わった人、
 情熱を持った人がきっといる・・
 既に日本のどこかに存在する、変わった人たち、
 情熱のある人たちを探すんだ(p56)


■アメリカのハイテクベンチャーとは
 こんな感じなんだ!と
 感動しました。


 1年半でベンチャーキャピタルから
 資金を調達し、進んでいく。
 資金が出なければそこで破綻。
 期限の厳しい世界なのです。


 成功確率の低いベンチャーの世界で、
 2つ会社を売却できたのは
 著者のセンスなのでしょうか。


 加藤さん
 良い本をありがとうございました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・全米ガス協会のカンファレンス・・・
 ガス管のロボット点検サービスをアメリカ企業に
 売ろうとしている僕としては、参加して関係各位に
 顔を売っておきたかったのだ(p12)


・ランチの時間が来たら、二手に分かれよう。
 できるだけ大きなテーブルに割って入って、
 自己紹介のチャンスが来たら、立ちあがって、
 僕は配管点検ロボット事業をやっています!
 と叫ぶんだ(p13)


・メンバー全員が、自分が交換した相手先の名刺を
 持ち寄り、それがどんな人だったか?どんなこと
 興味があると話していたか?などの情報を
 エクセルシートに入力し、これをまとめていく。
 こうして作ったリストを頼りに、
 営業の責任者であるラースさんを中心に、
 相手に丁寧なメールを送信し、電話会議の
 アポイントメントを入れていく(p134)


・ロボットを売り込んでやろうとアメリカに来て
 悪戦苦闘を繰り返すうち、石油産業からガス産業、
 そして水道事業へとターゲット市場が変化していき、
 また、・・僕たちのビジネスのコアは、
 機械学習を使ったデータ解析という分野に近づいていき、
 今では、製品の中心は吉川君が毎日必死に
 書いているソフトウエアになってきた(p116)


・悪い言い方をすれば、能力が足りない人でも、
 交渉ひとつで今の自分の年収を2倍、3倍に
 してやろうといつも企んでいる・・
 日本とアメリカ、文化が違うのだ(p22)


・アメリカでは「年齢にかかわらず、優秀な人
 (特に学歴やスキルが高い人)には平均よりも
 高い給料が支払われるべきである」という大前提が
 広く行き渡っており、また会社で働く個人個人も
 「他の会社のほうが給料を含めた待遇が良ければ、
 すぐに他の会社に移るということに、
 あまり躊躇がない」ということだ(p175)


・僕たちが行っている人材採用の方法は・・・
 職務履歴書に目を通していき、候補になりそうな
 人を見つけたら、ラースさんに電話面接してもらう。
 そこで挙がってきた候補の人たちには一人ずつ
 オフィスに来てもらい、僕とラースさんの
 個別面接を行った上で、チーム全員でランチに出かけ、
 各チームメンバーと話をしてもらう(p106)


・ビジネスを構築するには、時間もお金もかかる。
 巨大な赤字を垂れ流しながら進んでいく。
 その間、投資家から預けてもらった資金で
 会社を運営していくことにある・・・
 投資家サイドには、そんなには長くは
 付き合えないと思った瞬間、売り抜けて
 バイバイするという選択肢が生まれる(p83)


・心ない起業家や投資ファンドは、
 キャッシュフローが出る見込みも無いのに、
 注目されているという理由だけで、
 証券取引所を経由して強引な成長ストーリー
 (と結果として行き過ぎた株価)を
 個人投資家に呑み込ませようとする(p92)


・企業するってことは、君たちが
 これまで経験したことがないような人生の
 ジェットコースターに乗るようなものだ。
 ある日、自分には世界を征服できるんじゃないか
 と思うこともあれば、その数週間後には、
 自分の事業は破滅するんじゃないかと感じる
 こともある(マーク・アンドリーセン)(p97)


・「ベンチャーとは、つまるところ部活動のような
 ものであり、ある種の思い出作りなのだ」
 という話をしたことがある・・・
 必ずうまくいくという保証などない(p101)


・ベンチャーキャピタルという投資家から
 資金出資を受けたベンチャー企業は、
 一般的に1年半に1回程度、資金を
 調達しながら前に進んでいく。
 裏を返せば、ハイテクベンチャーの寿命は、
 1年半の倍数ということでもあるのだ(p141)


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クレイジーで行こう!  グーグルとスタンフォードが認めた男、「水道管」に挑む
加藤 崇
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【私の評価】★★★★★(92点)

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■目次

2016年
4月 僕はアメリカに「日本の旗」を立てに来た
5月 時速100キロで壁にぶつかろう
6月 「アメリカで人を雇うこと」のリアル
7月 ルービックキューブ的アプローチ
8月 僕が部下のメールを添削する理由
9月 地中の水道管に腕を突っ込め
10月 「シリコンバレーの勝者」の流儀
11月 ヒューストン撤退を決断
12月 親孝行以上に大切な仕事など、存在しない
2017年
1月 スキル? 肩書? 要りません
2月 世界を変えるジェットコースターに乗れ
3月 高倉健さんの喝に背中を押され
4月 引越しは成長の素
6月 さあ、自分の未来を買おう
7月 「曖昧さへの耐性」を楽しむ
8月 スタンフォードの表彰を、母の遺影に
9月 「世界最大」を攻略せよ
10月 「小さき6000社の味方」になる
11月 目指しているのは「平均」じゃない
12月 水漏れ検査×信頼=最強の提携へ
2018年
1月 根無し草のクレイジーたちが世の中を変える
2月 さらに成長するには、この痛みが必要だ
3月 日本企業のサムライたちよ、気づいてくれ
4月 「世界2位の革新的企業」に選ばれた!
5月 CEOの「やる気」はどこから生まれるか
5月31日 栗田工業と「サムライ連合」結成!
6月 ちょっと待てよ、これは全然ゴールじゃない



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