「データ分析の力 因果関係に迫る思考法」伊藤 公一朗

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データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)

【私の評価】★★★★☆(80点)


■シカゴ大学助教授の伊藤さんが教える
 ビッグデータの解析方法です。


 伊藤さんはいきなり
 世の中は怪しいデータ分析結果で
 溢れていると断言しています。


 正しいデータ分析を行うには、
 同じ環境が前提であり
 一部条件が違うものを比較すること。


 ネット広告ではABテストといって
 ランダムに表示した広告A、Bを
 比較して、良い方を選択しています。


・最良の解決方法は、ランダム化比較試験
 と呼ばれる方法です(p66)


■面白いデータとしては、
 日本車の重量に応じた燃費規制です。


 この規制は車両の重量に応じて
 最大の燃費が決まるのですが、
 階段状になっているのが特徴です。


 そのため、あとちょっとで燃費規制を
 クリアできるときに燃費を良くするのか、
 重量を重くするのか悩むことになる。


 燃費改善にはコストがかかりますので
 重量をちょっと増やせば規制を
 クリアできるとすれば、そうするでしょう。


 そして重量が増えたことによる
 安全性が悪化したコストだけでも
 年間1000億円だというのです。


 規制のメリットとデメリットを
 比較して修正していくことが
 できるということです。


・(日本の)車両重量に基づく燃費規制政策・・
 その結果、市場における約10%の車に対して、
 平均的に110kgの重量増加が起こった・・
 安全性に関する社会的費用の損失だけでも、
 日本の自動車市場全体で年間約1000億円の
 社会的損失になっている(p165)


■ネットの時代とは、
 事象を数字で測定できる時代なのだと
 思いました。


 もっと興味深いデータ分析結果が
 出てくるのを期待しましょう。


 伊藤 さん
 良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・税込価格を表示すると、
 税抜き価格を表示した場合に比較して
 平均的に8%売り上げが下がる(p216)


・ウーバーの行っている価格変更ルール・・
 価格が1.2倍から1.3倍へと上がると、
 消費率はおよそ0.58から0.565へと落ちる(p228)


・介入の波及効果・・
 たとえ自分自身が介入を受けなくとも、
 介入を受けて説明会に行こうと考えた
 同僚に感化されて(もしくは誘われて)
 説明会へ足を運んだのでは、
 という解釈です(p256)


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データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)
伊藤 公一朗
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【私の評価】★★★★☆(80点)

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■目次

第1章 なぜデータから因果関係を導くのは難しいのか
第2章 現実の世界で「実際に実験をしてしまう」――ランダム化比較試験(RCT)
第3章 「境界線」を賢く使うRDデザイン
第4章 「階段状の変化」を賢く使う集積分析
第5章 「複数期間のデータ」を生かすパネル・データ分析
第6章 実践編:データ分析をビジネスや政策形成に生かすためには?
第7章 上級編:データ分析の不完全性や限界を知る
第8章 さらに学びたい方のために:参考図書の紹介



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