「「悪知恵」の逆襲」鹿島 茂
2016/12/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(85点)
■フランスの詩人
ジャン・ド・ラ・フォンテーヌの
寓話を紹介する一冊です。
フランスでも
「正直者は馬鹿を見る」
らしい。
騙すよりも
騙される人が悪いのです。
・ベルトランというサルと
ラトンというネコ・・・
ベルトランがラトンの言った。・・
ベルトランとは間抜けな悪党を
巧みに使って儲けを独り占めする
よりクレバーな悪党の代名詞(p25)
■世の中は、必ずしも
正しいことがまかり通る
世界ではない。
なんでこんなことが
起こるんだろうと思うときは、
自分がカモなのかもしれない。
世の中の仕組みと
自分の立場をわかっていない
可能性があるということです。
・あなたが偉い人間か、
それとも惨めな人間か、
そこのところをよーく考えてから
行動しよう。
あなたの偉さに応じて、白か黒か、
判決が下るのだから(p17)
■今も昔も
人間の作る社会の法則は
変わらないようです。
人は欲望によって
動いているからなのかも
しれません。
鹿島さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・「苦しみを取り除いてあげましょう」
などと言って、
人を食い物にする輩は、
決して消えることはない(p113)
・大民衆を動かすのは
「論理」でなく、
「物語」の力だ(p168)
・労働契約書のサインは、
掠め取られることへの同意(p36)
・無一文の男は湧き水に
砂糖を入れて売り、
財閥を築きあげた(p41)
・悪い予言から
逃れようとすると
かえって
予言通りになってしまう(p52)
・学問をしても
報われないものだ。
でも、しなければ、
もっと報われない(p187)
【私の評価】★★★★☆(85点)
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■目次
1章 「騙す奴」より「騙される奴」のほうが悪い
2章 「本能」が先か? 「知恵」が先か?
3章 「正義」というくせ者
4章 「裏」を見抜く「賢さ」が身を守る
5章 「狡く」なければ生きていけない
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