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「一流の人は上手にパクる―仕事のアイデアがわいてくる大人のカンニング」俣野 成敏

2015/02/11公開 更新
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一流の人は上手にパクる――仕事のアイデアがわいてくる大人のカンニング


【私の評価】★★★★☆(82点)


要約と感想レビュー

 仕事も人生も自分で考えるよりうまくいっている人の真似をした方がいい。そんな真理を教えてくれる一冊です。


 著者は、30歳のときリストラされそうになり、社内起業で時計のアウトレット事業を立ち上げ成功しました。そのコンセプトはカニ缶でした。カニ缶と同じように展示するのです。


・カニ缶は、缶詰の中で特に単価が高い商品です。しかも、平べったくて小さいので、たくさん重ねることができます(p20)


 著者は、商品の時計と、カニ缶が似ていると考えたのです。カニ缶は単価が高く積み上げることができる。時計は積み重ねるのは難しいが、狭いスペースに時計をたくさん置く。すると小さい店舗でも、坪あたりの売上は大きくなるだろう。


 そうすることで、坪当たりの売上を最大化したことで、アウトレットモール側からどんどん出店要請が来るようになったのです。


・ディベロッパーでは、3つの指標でベスト10を発表していました。その3つとは「売上」「レジ客数」「坪売上」(p19)


 うまくいく人は、うまくいく人を真似ているのだな、と思いました。会社でもうまくいっている先輩を真似ればいい。商売もうまくいっている店を真似ればいい。


 それが簡単で効果的な方法なのでしょう。実際に実績を挙げているので説得力がありました。俣野さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・宅急便の生みの親であるヤマト運輸の小倉昌男氏は、「吉野家は提供する商品を牛丼一本に絞った」という新聞記事を見て、「それで商売が成り立つのだろうか?」と疑念をいだきました(p28)


・「50人に一人タダ」・・「タウリン1000ミリグラム」・・ホテルのビンゴゲーム・・(p46)


・人が集まるところにはとにかく行ってみる(p64)


・自分の感情が動いたら誰かに伝える前提で手当たり次第に撮影します(p70)


・全店舗の原点であり、創業者の思い、出店にまつわるストーリー、ビジネスツールがすべて詰まっているのが一号店。(p84)


一流の人は上手にパクる――仕事のアイデアがわいてくる大人のカンニング
俣野 成敏
祥伝社
売り上げランキング: 408


【私の評価】★★★★☆(82点)



目次

1章 サラリーマンのカンニングは、学生時代と大違い
2章 情報収集力――サラリーマンのカンニング・ステップ1
3章 情報変換力――サラリーマンのカンニング・ステップ2
4章 情報応用力――サラリーマンのカンニング・ステップ3
5章 大人のカンニングを実践すると
6章 カンニングはこれからのサラリーマンに必要な力


著者経歴

 俣野 成敏(またの なるとし)・・・1993年、東証一部上場の精密機械メーカーに入社。2002年、赤字転落に起因したリストラ策が決行され、30 歳にして対象者となる。在庫処分を担う直販店を社内起業。2004年、33歳にして異例の現役最年少役員に抜擢。アウトレットで坪売上トップクラスの効率経営を続け、創業以来9 年連続の増収。無借金の年商14 億円企業に。2011年、メーカー本体に戻り、史上最年少の40歳5ヵ月で上級顧問に就任。


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