「疲れる相手の話をきちんと聞く49のコツ」西多 昌規
2013/12/07公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
要約と感想レビュー
聞き役のプロ、精神科医に聞くコツを学びます。相手が楽しそうであれば、楽しそうに聞く。相手が深刻であれば、深刻に聞く。共感する、傾聴する。なんだかコーチングで教えていることと同じです。つまりミラーリング・鏡のように、相手が楽しい話をしていれば自分も楽しい顔をする。深刻な話をしている時には深刻な顔をすればよいのです。
基本は、相手に気持ちよく話してもらうということなのでしょう。あまり話さない人には、こちらからテーマを出してみたり、自己開示が必要なようです。うなずいてあげたり、あいずちを入れる。そして、相手が本音を言えるような雰囲気にできれば最高です。
・皆さんは、後輩や部下から不平不満をぶつけられた経験はあるでしょうか。彼らも、誰にでも見境なく文句を言っているわけではありません。・・・不満をぶつけられたら、むじろ「選ばれた」と思いましょう(p168)
また、テクニックとしてちょっとだけ「自己開示」して会話を滑らかにする方法があります。出身地や趣味、苦手なものなど自分に関する情報をオープンにすることで、相手が話しやすくなるのです。それ以外にも話を聞き終わった後に、念押しで「他に話していないことはありませんか?」と確認することも大切であるという。
会社になると上司と部下という関係となる場合もあるでしょう。本音の言い合える関係は難しいですが、それなりの対話ができれば合格点でしょう。コミュニケーションは修行だと感じました。西多さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・研修医の時に、ある先輩医師がボソッと教えてくれたことがあります。「当直中の電話は、話を切り上げようとしたら負け」(p28)
・八つ当たり気味に攻撃的な相手・・・背後には、自分の弱いところを知られたり、他人から攻撃されることを恐れる傾向が隠れているものです・・・肯定的に聞き流すのが賢明な対応です(p102)
・「揚げ足を取る」・・・一種の劣等感が心の奥に潜んでいる可能性があります。皮肉や批判で相手をやり込めることで、一瞬ですが劣等感を紛らわせようとするのです(p120)
・「出たよ、トンデモ発言」と思ったら、実は相手は素晴らしい発言をしているという可能性も考えましょう(p153)
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
目次
【BASE】
第1章 「聞き始め」から「聞き終わり」までの基本
第2章 相手に気持ちよく話してもらうための心構え
第3章 面倒な状況を打破する「聞き方」のコツ
【CASE】
第4章 疲れる相手の話に消耗しない「聞き方」
第5章 取っつきにくくて、相手にしづらい人の話の「聞き方」
第6章 ややこしい場面での賢い話の「聞き方」
著者経歴
西多 昌規(にしだ まさき)・・・精神科医・医学博士。自治医科大学精神医学教室・講師。1970 年、石川県生まれ。東京医科歯科大学卒業。国立精神・神経医療研究センター病院、ハーバード・メディカル・スクール研究員を経て、現職。日本精神神経学会専門医、睡眠医療認定医など、資格多数。企業の精神科産業医。
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