「小泉進次郎の話す力」佐藤綾子
2013/08/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
「小泉進次郎はすごいな!」と思っていましたが、ちょうどいいところで手にした一冊。小泉進次郎はスピーチの天才だと思いますが、定石をしっかり守ったうえでの天才だと感じました。まず、遊説する場合、その場所と自分のつながりを探すのです。例えば、2010年の群馬県では、「ここに来る前に、父と話をしてきたんですよ。実は群馬は、父が疎開をしていたところなんです」と民衆に説明しています。
そして、話のネタが大事です。政治の本質・王道を、わかりやすく訴える技術が、政治家に求められています。そういえば、お父さんも、「自民党をぶっ壊す」「抵抗勢力」「郵政改革」で、世論を動かしていました。例えば、2010年愛媛県新居浜市の演説では「そこの若いお母さんたち、子ども手当もらって嬉しいでしょう?うれしいですよね」「将来1万3千円の負債を、その子が毎月受けるんです」と言っていたという。
間を置いた適切なスピードの話し方、人を引き付けるアイコンタクト、そして、服装、表情まで定石どおり。これを進次郎はどこで学び、技術を磨いたのでしょうか。将来が楽しみです。佐藤さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・左右均等の視線で聴衆を飽きさせない・・・10分間中、自分のセンターから右へ35回、左へ33回(p63)
・聞きやすい日本人の平均的な話の速度は一分間に266文字です(p74)
・2001年5月7日/所信表明演説「『治にいて乱を忘れず』は政治の要諦であります。私は、いったん、国家国民に危機が迫った場合に、どういう体制を取るべきか検討を進めることは、政治の責任であると考えており、有事法制について、昨年の与党の考え方を十分に受け止め、検討を進めてまいります(小泉純一郎)(p105)
【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
第1章 小泉進次郎―恐るべき俊才、爆発する演説力のDNA
第2章 小泉純一郎の訴求力―日本人ばなれした西洋型演説の天才
第3章 これがオバマの演説だ―「西洋型巻き込み演説」の真髄
エピローグ 「話す力」が国を救う
著者経歴
佐藤綾子(さとう あやこ)・・・長野県生まれ。1969年信州大学教育学部卒業。上智大学大学院、ニューヨーク大学大学院修了。日本におけるパフォーマンス学の第一人者として活躍。日本大学芸術学部教授、博士(パフォーマンス学・心理学)、国際パフォーマンス研究所代表、日本カウンセリング学界認定スーパーバイザーカウンセラー。「佐藤綾子のパフォーマンス学講座」主宰
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