「古代への情熱」H. シュリーマン
2013/08/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(76点)
要約と感想レビュー
「あれ、なんだか読んだことがある本だな・・」と思いながら読んだ一冊です。シュリーマンは商売で財をなし、44歳でリタイアします。稼いだ資金で、子どもの頃の夢だった古代遺跡の発掘に取り掛かるのです。
最初の発掘作業では、100人以上の作業員を動員し、シュリーマンは自らたえず現場に出向いて、停滞しがちな作業のを観察したという。
この本で学ぶべきことは、2つあります。まず、シュリーマンが勉強熱心だったこと。自分の勉強のために、お金を投資しているのです。
そして、語学の勉強法。毎日一時間以上、大きな声に出して原文を読む。(訳さない)興味のある分野の英作文と暗唱。次の会で前日直されたところを声を出していってみるのです。これだけで、話せるようになるとは!びっくりしました。
・私の俸給は年額八百フランに過ぎなかった。その半分を勉学にあてることにして、あとの半分で生計をまかなう。(p32)
戦争という外因があったにせよ、44歳でリタイアして、好きなことに打ち込めたのはうらやましく感じました。「古代への情熱」とは、内容にぴったりのすばらしいタイトルだと思いました。シュリーマンさん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・日本人はハンカチを用いず懐紙を使う・・・ 使用は一枚で一度きり。いたって衛生的である。シュリーマンはふと思った。ヨーロッパ人が何日間も同じハンカチをポケットに持ち歩いているのを見れば、日本人は嫌悪の念を覚えるのではあるまいか。(p49)
小学館
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【私の評価】★★★☆☆(76点)
目次
第一章 幼い頃、及び商人時代(1822―1866)
第二章 イタカ、ペロポネソス、トロヤへの最初の旅(1868―1869)
第三章 トロヤ(1871―1873)
第四章 ミケネ(1874―1878)
第五章 トロヤ 第二次・第三次発掘(1878―1883)
第六章 ティリンス(1884―1885)
第七章 晩年(1885―1890)
著者経歴
H・シュリーマン(Heinrich Schliemann)・・・1822‐1890。ドイツの考古学者。若い頃ロシアに移住し、インド藍を商って巨富を得る。世界漫遊の後、少年時代にいだいたトロイア戦争は実際にあったことだという信念を裏づけるべく古代史の研究をはじめる。1870年から'73年にかけて、アナトリアのヒサルリクの丘を発掘し、そこがトロイアの遺跡にほかならないことを実証して、全世界に衝撃をあたえた。その後、ミュケーナイ、ティーリュンスなどの発掘を続行。その自伝『古代への情熱』は広く読みつがれている
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