「経営参謀の発想法」後 正武
2012/03/21公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★☆☆(77点)
■コンサルタントは「戦略」という言葉が好きですが、
後さんは、戦略も大切だが、
「実行」が最も大事と強調します。
実は、現場では何をすべきか、
ということはわかっている。
それができないから、
困っているのです。
これは、後さんが現場でコンサルしてきた
実感なのでしょう。
・戦略の要諦は実は立案と同じくらい、
「遂行」にあると考えるようになる。・・
その実行のためには、組織のアレンジが不可欠であり、
・・・最終的には「人」を考えなければ、
あらゆる戦略は無意味である(p5)
■どのような組織でも、
何かを変えようとすれば、
反対するものが出てきます。
いわんや事業所の廃止や
事業形態を変えるような変革であれば、
反対するほうも命がけ。
一度落ちるところまで落ちないと
大きな変革は難しいのかも
しれません。
・革命の初動期には預言者/理想家が現れ、多くは非命に倒れる・・
技術者(法制、軍事、科学などの実務的技術)で・・仕事を
組立て・・・それらの果実をとって、先駆者の理想を捨て、
処理可能な形で革命後の世を作るのは処世家の仕事である(p189)
■人があつまると組織となり、
組織となると優秀な人ばかりではなく
いろいろな人がいる。
そうした中で、常に変えていくこと、
変革していくことは、
安定を求める人間には耐え難い
ことなのでしょう。
それでも、環境に適応するためには、
変えていく必要があるのですから、
経営者とは辛い立場なのだと思います。
後さん、
良い本をありがとうございました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・全要員の70%をまず異動させると考えて無理にでも
計画を作り、しかるのちに復活折衝によって、
50%の異動に落ち着かせる。・・・
一度思い切り振ってしかるのちに手を戻すという方法が、
現実的には効果がある(p112)
・時代がどんなに平和になり、繁栄しているときでも、
なにかを企てようとするとき猛烈な五年間が
必要であることを忘れないでほしい。
日清食品創始者・安藤百福(p279)
・国際収支で見る限り、きわめて強力なわが国の経済は、
実はとんでもない時限爆弾を抱えている。
1995年度末のわが国の負債総額は326兆円であった。
それが2000年度末には536兆円を超える見込みである(p243)
【私の評価】★★★☆☆(77点)
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 50,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|
コメントする