「2012年、日本経済は大崩壊する!」朝倉慶
2011/07/16公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(68点)
要約と感想レビュー
日本の国債が積み上がり、あぶないな・・・と思っていたら、ユーロ圏の国債があぶなくなってきました。
さらに、米国債も量的金融緩和第二弾(QE2)が終わり、国債発行の上限に近づきつつあります。
・こんな金利になるということは、市場は間違いなくギリシャは破綻すると思っている・・・2011年6月17日の段階で、なんとギリシャの10年物国債の金利は18.35%です・・・アイルランド・11.49%・・・ポルトガル・10.72%(p230)
日本だけでなく、世界中で国家財政がおかしくなってきているのです。過去の経験から、財政破綻すればその通貨は暴落し、超インフレになる。
反対に財政破綻を避けるために増税・緊縮財政を行なえば、不況になります。一番いいのは、企業が儲けて税収が増えて、国家の赤字が減っていくことですが、そのきっかけがつかめないのです。
・中央銀行はどこまでマネーを刷ることが許されるのか、限界に挑戦しているところです。(p188)
この本では、いずれ財政破綻からインフレになると予想しています。コロナでこれだけ財政出動しているから、インフレになるのでしょうか。
それは、こんままいけば時間の問題でしょう。インフレに強いのは現物です。住む家と衣類、食べる食糧があれば、とりあえず生きていくことができます。
朝倉さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・3月15日の売買動向・・・圧倒的に多く売っているのはニューエッジ・ジャパン証券という証券会社です。・・・これはすべてコンピューターによる取引、つまりロボット・トレーディングによる注文と思って間違いないでしょう(p26)
・東京証券取引所でのコンピューターによる高速取引の注文全体に占める割合は2010年は11.7%でしたが、2011年4月には34.1%と劇的に増えています(p39)
・トウモロコシはエタノールの原料となるだけでなく、家畜の飼料としての需要が膨大・・・牛肉1キロを生産するために11キロのトウモロコシが必要となり、豚肉1キロは7キロ、鶏肉1キロは4キロのトウモロコシを必要とするのです(p83)
・日本国は外国に借金はしていないかもしれませんが、結果としては国民のお金を使い込んだ形となって、個人の資産は何もなくなるのです(p128)
・国債を「リスクゼロ」とするBIS規制・・・このBIS規制によって国債漬けになった日本の金融は、おそらく予定通り世界で一番早く財政破綻という憂き目に遭うでしょう(p146)
・西室泰三氏は、驚くことに東京証券取引所の取締役会長だった時代に中国側のアドバイザーになり、中国側に「地道な小口投資を目立たないようにやったほうがよい」とアドバイスをしたそうです。・・・「OD05・オムニバスチャイナトリーティ808150」日本株を大量に買い続けていた中国のファンド名義です。(p193)
・2011年に金を一番多く買い付けした中央銀行は、メキシコの中央銀行だった・・・これはメキシコが、米国やカナダと一緒に世界経済が破綻した後の経済圏を作るための布石なのだと思います(p254)
・株式投資ですが、基本的に悪くないと思います。もちろん日本の国債が暴落すれば影響を受け、一時的に暴落するのは避けられません。・・・いかに社会が混乱してインフレになろうが、倒産しない限り存続するわけで、その企業なりの絶対的な価値はあるわけです(p260)
【私の評価】★★☆☆☆(68点)
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