「ブラック社員がこんなに!動く 佐川急便の『マネジメント』」大重 寛
2011/07/13公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★★☆(82点)
要約と感想レビュー
■佐川急便で20年間勤め上げた
大重さんの思い出の一冊です。
佐川急便というと東京佐川急便汚職事件で
政治家と暴力団との関係という印象ですが、
現場は関西企業らしく気合の入った社風のようです。
一例として新人研修は、
餃子の王将と同じような
本気の決意表明を行ないます。
徴兵制のなくなった日本では、
学生に気合を入れるには
良い研修かもしれません。
・新人研修・・・決意表明については、昔は基準として涙を流さなかったら合格にはなりませんでした。それくらい本気でやらないといけなかったのです。(p28)
■他の宅配業者も似たようなものだと思いますが、
実力のないやつは辞めていく、という
実力の世界です。
著者と一緒に入った10人のうち
残ったのは著者一人。
それだけ厳しい職場で
耐えられる人というのは
辞められない事情があるのです。
給料が良い分、
借金返済(中には起業の資金集め)のために
根性で働く人が多かったようです。
そうしたブラック社員を統率していくのは、
シバキもありますが、
基本的には心と心の通じ合いと
理解しました。
ヤクザの息子でも叱り、
引っ張っていくくらいの人間的な
魅力が必要なのです。
・社内の人間か、お客さんか、家族か、友達かわからんけど、誰かは見ているから、自分が正しいと思ったことは前向きに頑張っておけ。男は我慢が必要や。俺らはおまえのことを見てやってるから心配するな。度が過ぎたら俺が言ったるから辛抱して頑張れ(p86)
■佐川急便は、やはりすごい会社だった、
と理解できました。
そうした職場で生き残った人が、
佐川急便を動かしている。
それが、
佐川急便の躍進の源泉の
一つだったのでしょう。
大重さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・新人研修・・・バスが走り出すと同時に大音量のBGMが流れます。それは佐川急便の社歌でした。・・・全員で合唱すること1時間。私は感じました。1分足りとも時間を無駄にせえへん会社やな・・(p22)
・悪い報告ほど先にしろ。物事の優先順位をつけられないのは、管理職じゃない。正しい判断力を養え(p70)
・仕事に関するケンカは、いくらやってもええ、お互いが一生懸命にやっているからこそ、議論になるんや。その後は一緒に飲みに行って、サウナ浴びて終わりじゃ!(p83)
・円型で朝礼を行う理由はたったひとつ。部下全員の顔色を見るためです。40人もいるといろんな表情を観察できます(p110)
・社内イベントと自己申告書と家庭訪問。私はこの3つをコミュニケーションの三種の神器と呼んでいます(p134)
▼引用は下記の書籍からです。
東邦出版
売り上げランキング: 58468
【私の評価】★★★★☆(82点)
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 50,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|
この度は、ありがとうございます。
誠に光栄でございます。
今後ともよろしくお願いします。
大重 寛