「資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言」中谷 巌

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資本主義はなぜ自壊したのか―「日本」再生への提言 (集英社文庫)

【私の評価】★★☆☆☆(65点)


■アメリカの金融資本主義の現状を分析し、
 これまでアメリカの真似一辺倒できた
 日本に方向修正を求める一冊です。


 特に、アメリカ型金融については、
 サブプライム問題などを頂点に、
 非常に問題があるとしています。


 そして、アメリカ型資本主義は、
 貧富の差を大きくする。


 日本社会には、実はなじまない
 仕組みのかもしれない、
 ということです。


・日本はごく一部のエリートが、無知蒙昧な民を支配し、
 導くことで発展してきた国ではない。むしろ、
 庶民がそれぞれの分野で努力を重ねることで
 発展してきた国なのである。(p313)


■著者の提案は、
 アメリカがすべて正しいわけではない。


 日本の良いところも発信していくべきであり、
  自ら日本の良いところを捨てる必要はない、
 ということです。


 たぶんそうしたことは
 大企業の経営者は
 わかっているのでしょう。


 ただ、そうした理想と会社の経営の現実との、
 折り合いをどうつけるか、 
 ということが課題だと思います。


 中谷さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・ゴールドマン・サックスの2007年年次報告によれば、
 同社従業員の世界平均年俸は金融危機直前、
 何と7000万円にも達したという。・・・
 しかし、他方では、健康保険に入れないで、
 病気になっても医者にかかれないアメリカ人が
 5000万人近くに上がり・・・(p16)


・ジェファーソンが書いたと言われる独立宣言では
 「すべての人間は平等に造られている」とし、
 人間には「生命、自由、幸福の追求」の権利があるとした。
 だが、そこで「人間」とされているのは、
 キリスト教徒の白人たちだけであり、ネイティブ・アメリカンも
 黒人奴隷もそこには含まれていなかったのである(p189)


・「損して得取れ」・・・「安かろう、悪かろう」で短期的な
 利益を目指すのではなく、多少、損は承知でも「信用第一、
 品質第一」で行くというストラテジーを貫き通したがゆえに、
 「メイド・イン・ジャパン」製品は多少高くても安心できる」
 という消費者の評価を勝ち得たわけである。(p318)


・日本のような社会では長期的な信頼関係を築いたほうが
 トータルとして利益を最大化できる可能性が高く、
 逆に目先の利益のために自分本位に行動すると、
 社会での評判を落ちしてしまう(p261)


「資本主義はなぜ自壊したのか」中谷 巌、集英社

資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言 (集英社文庫)
中谷 巌
集英社 (2011-01-20)
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【私の評価】★★☆☆☆(65点)



■著者紹介・・・中谷 巌(なかたに いわお)

 1942年生まれ。
 三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長。
 日産自動車勤務後、ハーバード大学留学。
 ハーバード大学研究員、大阪大学教授を経て
 一橋大学教授。
 ソニー取締役など歴任。


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