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「こんな自衛隊に誰がした!―戦えない「軍隊」を徹底解剖」清谷 信一

2010/12/05公開 更新
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こんな自衛隊に誰がした!―戦えない「軍隊」を徹底解剖


【私の評価】★★★☆☆(75点)


要約と感想レビュー

■10年前に自衛隊の実体について
 まとめた一冊です。


 現在では、この本で指摘されている、
 有事法制が整備され、自衛隊には
 「統合幕僚監部」と統合幕僚長が設置されています。


 そういう意味では清谷さんの指摘通りに
 変更されているわけで、清谷さんの先見の明を
 示していると言えるでしょう。


 中国についても、敵性国家への経済援助不要と
 しており、その後、小泉内閣において
 中国へのODAが中止されています。


・「敵性国家」中国に、なぜ経済援助するのか?(p234)


■現在でも、自衛隊の装備、人員の量と質など、
 課題は多いようです。


 実際に戦争をしたことのない組織ですので、
 仕方がない部分もあると思いますが、
 実際に尖閣諸島などの問題が出てくると、
 心配になってしまいます。


・諸外国と比べると極端に予備役が少ない。この数が少なく練度が低いのが自衛隊の弱点である・・戦時に消耗した人員の補充ができず、継戦能力が低い(p41)


■まずは、自分が勉強するところから
 はじめるために
 清谷さんの本を読んでいこうと思います。


 清谷さん、
 良い本をありがとうございました。



この本で私が共感した名言

・軍隊ならば敵前逃亡をはたらいたら軍法によって死刑が宣告される。・・・だが、自衛官の場合、その他の公務員同様、職場放棄としてしか処分できない(p14)


・我が国で潜水艦を製造しているのは三菱重工神戸造船所と川崎造船神戸造船所の二カ所だが、この両造船所が交互に建造を受注している・・・16年で潜水艦を退役させるのは、これらの造船所に仕事をまわすためである(p125)


・富士重工が生産している陸自のAH-1S攻撃ヘリは・・・一年の生産数は一、二機だ。これでは「工業」ではなく「工芸」である。このため単価は米軍の調達コストが一機8億円なのに対して、50億円近い。(p143)


・総合商社の人間にいわせると、「自衛隊の方たちはあまりに非常識な質問や無知な質問をすることがあるので、通訳するときには困ることがあります」という。・・・つまり自衛隊は組織的な情報音痴なのだ。(p165)


・国会では、いい歳をしたセンセイたちが、ルワンダのPKOで持っていく機関銃を一丁にするか二丁にするか、といった幼稚園レベルの議論をしてきた。部隊規模を考えれば・・・少なくとも10丁程度は必要だ(p217)


・全米軍基地の運用費の半分を支援する日本・・・「日本はアメリカの妾だ」と言われる。だが、妾だったら旦那からお手当を貰えるが、日本はアメリカに言われるままに貢いでいるのだから、むしろヒモのヤクザとソープ嬢のような関係である。(p253)


▼引用は下記の書籍からです。
こんな自衛隊に誰がした!―戦えない「軍隊」を徹底解剖
清谷 信一
廣済堂出版
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【私の評価】★★★☆☆(75点)



著者経歴

 清谷信一(キヨタニシンイチ)・・・1962年生まれ。ジャーナリスト。広告業界を経て、1990年に一年間ロンドン遊学後、ライターとなる。軍事のみならずサブカルチャー、国際関係など硬軟併せたサブジェクトも扱う。


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