「裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける」山口 絵理子
2010/08/11公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
要約と感想レビュー
バングラディッシュでカバンを作っている山口さんの一冊です。途上国でも、良い製品を作ることができる!それが途上国への最大の貢献だと思って活動されている方です。今回はネパールに挑戦しています。
はやり途上国では、日本ではありえないトラブルに会うことになります。人が突然辞める、工場を一週間で出ていけと言われる、機械が手に入らない、脅される・・・。日本人では、想像できないようなことが普通に起こるんですね。
・一日のうち、電気が利用できるのは、せいぜい6時間。あとの18時間は停電だ。・・・ネパール(p146)
こうしたトラブル体験を聞いていると、やはりその国が途上国であるのはそれなりの理由があり、日本が発展したのもそれなりの理由があるということがわかります。
これから、途上国で仕事をされる方なら、この本を読んで、事前に心の準備しておいたほうが良いと感じました。山口さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・バングラディッシュでは、労働力の流動性がきわめて高い。工場を転々とする人たちも多くいる。工場の先行きが危ないと思ったら、忠実さなんてまったくなく、突然来なくなる人たちもいる(p83)
・銃撃戦やテロ、道路封鎖、ストライキ・・・さまざまな場面に遭遇し、その中で生活していると、「生きている」ってことだけで、大きな感謝を抱かずにはいられない。(p114)
・人生とは、私はまさにその使命を探すための長い道のりなんじゃないかと思う。(p115)
・中国人がネパールの首都・カトマンズに原材料を供給する際、パシュミナにウールやシルクを混ぜて偽っている・・・原材料をこの目で見たいと訴えると、身の危険があるからと、止められる始末だった。(p151)
・仕事上の工具や、ネパールにない素材を他国から輸入して入手しようとしても、つねに何かが欠けている、あるいは、届いたものに不備があるのだ。(p186)
・一番大事なのは人間がグリーディー(欲張り)かクリーン(正直)か。エリコを最初に彼に会わせたのは、人間としてクリーンだから、それだけだ(p226)
講談社
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
著者経歴
山口 絵理子(やまぐち えりこ)・・・株式会社マザーハウス代表取締役兼デザイナー。1981年埼玉県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業、バングラデシュBRAC大学院開発学部修士課程修了。高校の「男子柔道部」に自ら飛び込み、全日本ジュニアオリンピック第7位。偏差値40から受験勉強3ヵ月で慶應大学に合格。大学のインターン時代、ワシントン国際機関で途上国援助の矛盾を感じ、アジア最貧国「バングラデシュ」に渡り日本人初の大学院生になる。23歳のとき起業を決意し「株式会社マザーハウス」を設立。現在バングラデシュでジュート(麻)を、ネパールではダッカ織りを使った高品質バッグを現地でデザイン・生産。現在都内に6店舗、大阪、福岡に直営店を設け、販売。
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