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「なぜ社員はやる気をなくしているのか」柴田 昌治

2010/02/28公開 更新
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なぜ社員はやる気をなくしているのか(日経ビジネス人文庫)

【私の評価】★★★☆☆(75点)


■よい組織とは、問題だらけの職場です。


 そしてその問題を解決しようとしている。


 解決のためには「いい意味のけんか」もする。


 そしてそれを社員が自発的にしているとすれば、
 さらに強くなるのです。


■反対に悪いのは、問題がないように見える職場です。


 問題のない職場はないのに、
 みんな問題がないように働いている。


 それでも問題はないのでしょうが、
 そこに発展はありません。


 そういうことですよね。


 柴田さん、 
 良い本をありがとうございました。


───────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・文部科学省による、いじめの定義・・・
 「自分よりも弱いものに対して一方的に、身体的心理的な
 攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」(p24)


・雑談を含めて、対話の機会が減りはじめた・・・
 ほとんどの会社で社内行事が少なくなり、
 アフターファイブのつき合いも激減している。
 特に上司が部下をつれて飲みに行く機会が
 少なくなった(p49)


・「問題がつねに顕在化しやすく、顕在化した問題が
 次々と解決されていっている組織」に変えていくことを、
 私たちは「変革する」ことだと考えている(p93)


・「余計な混乱を排除し、安定することを優先する」
 組織では、何よりも手続きを重視する(p104)


・西洋の組織では「答えを押しつけるやり方」が一般的であり、
 日本的組織のよい側面に「人の潜在力を引き出すやり方」が
 あったのは確かだ(p121)


・関心が強い、つまり、不平、不満を強く持っているとは、
 内発的な動機を強く持っている可能性を示唆しているのだ・・・
 問題意識を持つ多くは権限を与えられていない(p137)


・小集団活動は、もともと生産活動の現場で
 必要に迫られて、社員が自主的に集まって
 問題を解決しようとしてはじまった(p165)


・お互い本気でぶつかって「仲のいいけんか」ができるような
 関係になっていないのは、幹部どうしでは特に多い(p182)


・ほかの課に対して何か言おうと思うと、
 それなりの抵抗を覚悟しなければならない。
 そもそもそれは自分の責任範囲ではない。
 それに、そんなことをしようとしたら、場合によっては
 「余計なことをするな」と恨みを買うことだってある(p235)


なぜ社員はやる気をなくしているのか(日経ビジネス人文庫)
柴田 昌治
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 45,792

【私の評価】★★★☆☆(75点)


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